万有製薬は12月14日、国内初となる医療用の経口男性型脱毛症（AGA）治療薬
「プロペシア0.2mg錠、同１mg錠」（一般名：フィナステリド）を新発売する。
薬価基準には収載されず、いずれも１錠250円程度。13日の発売記者発表会で、
ダン・フェルドマン副社長執行役員営業本部長は「ピーク時の発売１～２年目
で売上100億円以上を目指したい」と語った。発売時には全MR1600人を投入し、
３ヵ月目からは専任MR200人が全国の皮膚科医7000人（900施設）や内科医を中
心に営業展開する。DTC広告も実施する方針。

国内臨床試験では、毎日１年間服用した結果、0.2mgで54％、１mgでは58％で
髪の毛が増えた。東京女子医大皮膚科の川島眞教授は長期間服用した場合の安
全性について「海外の５年を超えたデータでも、新たな副作用が出ているとの
証拠はない」とした。

国内では全男性の32％が脱毛症を発症すると言われ、20～69歳のうち500万人
が薄毛に対処しているとのデータがある。04年の全世界での売上高は約300億
円。