第一三共・庄田社長 MRクロスワイズ体制改善へ
公開日時 2008/05/15 23:00
第一三共の庄田隆社長は5月14日の決算説明会で、「国内営業は成長シナジー
を顕在化しきれなかったのが実態」と述べ、営業体制の改善により、効率的な
情報提供と処方拡大を目指す方針を示した。同社は施設担当MRと領域担当MRを
クロスさせるクロスワイズ体制を敷いているが、「ARBや抗菌剤などで成果が
出ている部分もあるが、それ以外の領域では改善の余地がある」との認識を示
したもの。
開発品については、大型化が期待され、日米欧で11年に承認申請を目指してい
た糖尿病治療薬リボグリタゾンについて、「本剤を取り巻く環境は依然として
厳しい」とコメント。昨年グリタゾン系糖尿病薬アバンディア(GSK)につい
て、心血管系の死亡リスクを高めるというメタアナリシスの結果が出たことな
どを受けたもの。同種同効品の特許切れや市場環境の変化を踏まえ、フェーズ
3実施中に事業性の再評価を行うことを明らかにした。また、臨床後期の開発
品が不足しているがん領域の事業開発も推進するとした。