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医薬品第一部会 新規糖尿病薬GLP-1アナログが通過 分科会審議へ

公開日時 2009/11/30 04:02

厚生労働省の薬食審・医薬品第一部会は11月27日、新しい2型糖尿病治療薬のGLP-1アナログ製剤の承認を了承した。ノボ ノルディスクファーマが開発した新薬で、製品名はビクトーザ皮下注18mg(一般名:リラグルチド遺伝子組換え)。承認されればGLP-1アナログ製剤は日本初登場となる。そのため12月に予定される薬事分科会で審議される。この日はまた、新しい2型糖尿病治療薬のDPP-4阻害剤エクア錠50mg(一般名:ビルダグリプチン 開発:ノバルティスファーマ)も通過した。承認されればDPP-4阻害剤としては日本で2番目で、分科会へは報告扱い。部会では、これら2成分含む9成分が審議され、全ての承認が了承された。

GLP-1は、食事をした時に消化管から放出されるホルモンで、血糖値を低下させるインスリンの分泌を促し、ブドウ糖の合成を進めるグルカゴンの分泌を抑えることで、血糖値を下げるといわれる。

GLP-1はDPP-4という酵素に分解されてしまうが、ビクトーザは分解されにくいようにし、持続的に効果が発揮されるように開発された(投与は1日1回)。一方のDPP-4阻害剤は、GLP-1の分解を防ぐことで血中濃度を維持し、効果を発揮する。両剤とも高血糖になると働きが高まる血糖依存的な性質のため、現行治療で懸念される低血糖になるリスクを低くすることも期待される。

両剤とも、投与は▽食事療法・運動療法のみ▽食事療法・運動療法に加えてスルホニルウレア剤を使用――のいずれかの治療で十分な効果が得られない場合に限るとされた。

部会審議では、厚労省医薬食品局審査管理課によると、委員からはビクトーザに対し、海外での有害事象データをもとに甲状腺への影響について質問があった。エクアに対しては膵炎の発現についての質問があった。それに対し、市販後に3年間で3000例を目安に調査し、データを蓄積していくメーカー側の方針が説明されたという。有害事象と薬剤との因果関係は不明ではあるものの、投与前も投与後も消化器などの状態に十分注意して使用することが必要というのが「全体の雰囲気だった」(同課)という。

そのほか27日は、日本で初めてARBとCa拮抗剤の2つ降圧剤を配合した2剤も審議され、承認が了承された。その2剤は▽バルサルタン80mgとアムロジピン5mgを配合したエックスフォージ配合錠(ノバルティスファーマ)▽オルメサルタンとアゼルニジピンを配合したレザルタス配合錠(第一三共)――。レザルタスはオルメサルタン10mgとアゼルニジピン8mgの低用量製剤と、同じく20mgと16mgの高用量製剤の2規格からなる。

9成分とは別に、審査をすでに終えた4成分が報告され、その中で、バイオ後続品として、腎性貧血に用いるEPO製剤であるエポエチンアルファBS注「JCR」(日本ケミカルリサーチ)が年内にも承認される見込みとなった。バイオ後続品としては2番目となる。

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