スタチン系の高脂血症薬を原因とする重篤な副作用として横紋筋融解症が発現する可能性のあることは既知の通りだが、米食品医薬品局(FDA)は3月19日、メルクのZocor(シンバスタチン)80㎎が横紋筋融解症を含む筋障害を引き起こすリスクを高める可能性があると医療関係者および患者に警告を発した。
FDAは、同剤80㎎について、臨床試験、観察研究、副作用報告、処方データなどを検討した結果、警告を促すことが適切と判断した。
FDAでは、シンバスタチン80mgと同20mgとを比較して心血管イベント発症リスクについて検証するSEARCH試験のデータを検討中だ。SEARCH試験でも筋障害のデータも含まれている。
国内ではZocorは、万有製薬からリポバスの製品で5㎎、10㎎、20㎎錠が発売され、1日20㎎までとされている。80㎎という高用量はない。そのほか、後発品メーカーからシンバスタチンは多数発売されている。