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第一三共・中山社長 苦戦のエフィエント 販売戦略見直しへ、売上目標5億ドルは変えず

公開日時 2010/11/02 04:00

第一三共の中山譲治社長兼CEOは11月1日の2010年度第2四半期決算説明会で、大型化を狙う抗血小板薬エフィエント(一般名:プラスグレル)の売上が不調だったことから、10月から米国での販売戦略を見直したことを明らかにした。同剤の米欧での第2四半期の売上高は18億円(うち米国は11億円)。中山氏は「(見直しによる)成果が今後出てくるだろう。12年度までに売上目標5億ドル(イーライリリーの売上とあわせた目標値)達成するという目標は変えず、今後も執着しながらやっていく」と自信を示した。


同剤は、英国で09年3月、米国で同年8月に発売され、イーライリリー社と共同販促。昨年度のグローバル売上(共同販促収入)は10億円と苦戦が伝えられていた。出血リスクで対象患者が限られたことなどが背景にあるといわれ、前年度は安全性情報中心のプロモーションを展開してきたが、09年末に有効性に関する販促資料使用の許可を得て、有効性に関する情報提供活動を強化し、上市後1年をめどに成長軌道に乗るとの見方を示していた。
中山氏は「まだまだ満足している水準に達しているとは言えない」と話すとともに、米国で苦戦している理由について「当初はファーストドラッグということで大変期待していたが、承認が随分遅れたことや、販促資材の承認も随分遅れたため、弊社としてはスタートで遅れたという気持ちがある」と指摘。この薬剤の持つ長所〔競合品のプラスグレルはCYP2C19の多型のある患者には影響があるとされるのに対し、エフィエントでは影響が少ない〕という長所を医師に認識してもらうほか、KOLの医師に周知徹底していく活動を始めたことを明らかにした。さらに、この10月から(訪問活動の対象を従来の)GPからHPに変え、「MRの訪問活動を専門医にシフトした」と述べた。


◎第一三共エスファ 15年に売上500億円目指す PPIエソメプラゾールは業績拡大に寄与


国内のジェネリック事業の展望についても触れ、 10月から営業を開始した第一三共エスファ(MR約70人)では10年度は売上50億円を目指しているが、15年にはジェネリック医薬品市場が約1兆円の規模に達するとの見通しを示したうえで、「ジェネリック医薬品市場シェア5%、500億円を目指す」とした。


また、先月末に発表したアストラゼネカとコ・プロ契約を締結したプロトンポンプ阻害薬(PPI)エソメプラゾール(米欧販売名:ネキシウム)に関し、競合品に対する優位性を「他剤とどこをとっても優れているとの自信を感じている」と説明。同剤はグローバルの全製品のなかで、高脂血症治療薬リピトール、抗血栓症薬プラビックスに次いで売上3位(売上は約50億ドル、09年度)とブロックバスターに成長した製品。同社では国内のPPI市場は2000億円を超え、毎年20%近く拡大しており、さらなる拡大が見込めるため、エソメプラゾールが同社の業績拡大に寄与するとの考えを示した。「PPIの中でもベストインクラスと定評があり、他社品に比べ優っている。これから色々なPPIが特許切れを迎えるが、上市すれば大変優位になると判断した」とも話した。

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