父親の健康 心配する娘と受け流す父 自身のLDL-C値知らない父は6割
公開日時 2011/06/10 04:01
ファイザーとアステラス製薬はこのほど、6月19日の父の日を前に、父親の健康に関する娘の意識調査を実施した。娘の8割以上が父親の健康を心配し、娘の5割以上が健康に関して父親に直接注意したことがあるものの、父親の7割以上で行動に変化がなく受け流している実態が浮き彫りになった。父親を心配して積極的に語りかける娘と、父親の健康意識には差があるようだ。
調査は40歳以上の父親を持つ15歳~34歳の女性800人(以下、娘)を対象に実施した。方法はインターネット調査。実施日は5月13日~15日。娘に、父親に望むことを聞いたところ、「長生きしてほしい」が83.3%と最も高く、父親の健康については「心配」と「どちらかといえば心配」を合わせて81.2%だった。心配と答えた娘649人に、心配だと思う項目を3つまで聞いたところ、トップ3は「飲酒(飲みすぎ)」「血圧」「喫煙」――だった。
そして、健康について父親に注意したことがある娘は57.8%いたが、その後の父親の反応は、「『気をつける』と言ったが行動しない」「受け流された・無視された」が計73.2%で、「怒られた」という娘も2.6%いた。
また、心筋梗塞や脳梗塞のリスクファクターのLDLコレステロールについて、父親は気を遣っていると思うかどうかを聞いたところ、娘の7割近くが「思わない」と答えた。一方で、父親の約9割が健康診断を受けており、LDL-Cについては父親の約6割は「気を遣っている」と娘と真逆の結果となったものの、自身のLDL-C値を知らない父親も6割近くにのぼった。
帝京大の寺本民生医学部長は、「自分の健康に自信を持つことは悪いことではないが、まずは医療機関を受診して相談していただくことが脂質異常症や高血圧といった生活習慣病を防ぐために重要」とコメント。さらに、LDL-Cには特に注意してほしいと呼び掛け、「まずは自分のLDL-C値を知り、日々の生活の中で注意していくことが必要」としている。