日本糖尿病学会 アクトス問題 国内リスク早急に検討を 厚労省、PMDA、武田薬品に要望
公開日時 2011/06/15 04:02
日本糖尿病学会は6月14日、フランスの疫学研究により武田薬品の糖尿病薬アクトスが膀胱がん発生リスクを高めるとの結果が示され、同国とドイツが新規処方を停止した問題で、日本国内でのリスクについての検討とその結果の公表を急ぐよう厚生労働省、医薬品医療機器総合機構(PMDA)、武田薬品に要望書を提出したと発表した。
同学会は、アクトスの有効成分であるピオグリタゾン塩酸塩を含有した製剤を服用している患者が多数おり「不安をもっておられ、また医療現場でも少なからぬ混乱が生じている」と指摘。
国内のリスク評価を進めている厚労省とPMDAに対しては、「現在進行中の我が国における検討を可及的速やかに遂行して頂き、患者さんおよび医療従事者に一刻も早く正確な情報が伝達され、当該薬剤の適切な使用ができるよう」対応を求めた。武田薬品に対しては、同社が進める解析の結果を含めて「当該製剤の利用可能な全ての臨床データ・解析データの我が国の規制当局への迅速な情報提供」を求めた。