国内医療用薬市場 18年に9兆円台 降圧薬がけん引 富士経済の予測
公開日時 2011/08/24 04:01
市場調査の富士経済は、国内医療用薬市場の動向をまとめ、概要を発表した。それによると10年の市場規模は薬価改定の影響などもあり3.4%増の7兆5306億円。今後については、15年には8兆7378億円、18年には9兆1966億円に達すると予測した。依然として循環器用剤の中の降圧薬の伸びがけん引するというものの、がん関連薬剤、関節リウマチ治療剤の生物学的製剤の広がりなども後押しするとしている。
けん引役の循環器用剤は10年では市場全体で最大の18%を占め、18年段階でも最大の市場だが、構成比は16.8%まで減少するという。逆に構成比が高まると予測されるのはがん関連薬剤で10年10.3%から18年には13.6%まで高まるとみている。背景には、新薬の発売や疼痛管理などの緩和医療の普及があるという。
関節・骨疾患治療剤も構成比が高まると予測。それによると10年の6.6%から18年には8.5%まで高まる。骨粗鬆症、変形性関節症などの運動器障害関連疾患の増加や関節リウマチ治療剤の生物学的製剤の市場浸透による拡大するとしている。
これは同社が販売する「2011医療用医薬品No.6」にまとめられている。