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FDA 55疾患の臨床試験における有効性評価基準を作成へ 今後5年間で

公開日時 2012/01/10 04:00

米食品医薬品局(FDA)は、5年間で55疾患領域での臨床試験における有効性評価基準を作成するという意欲的な計画に取り組んでいる。FDAは、Critical Path Institute(CPI)やClinical Data Interchange Standards Consortium(CDISC)など同計画の実現を期している関係機関の協力を得て、目的を果たす考えだ。

「55n5」(55および5、訳注:nはand)と呼ばれるこの計画は、CPIとCDISCが11月30日~12月1日に開催した会議で明らかになったが、両機関はすでに10月にアルツハイマー病の臨床試験での有効性評価基準を公表した。

CPIでは、この基準の策定には、登録患者5000人15件の臨床試験のデータに基づき、2年を要したという。そのため、「55n5」計画に十分な予算が投入されたとしても、5年で55疾患は可能なのかとの懸念が出始めている。この懸念に対して、CDISCのRebecca Kush CEOは、「努力を傾注し、厳格に仕事の管理をして前進するほかはない」と意欲を示している。

評価基準を作成する領域はアルツハイマー病のほかは、CDISCは、結核および急性冠疾患ではデューク大学、米国心臓学会およびTB アライアンスと、パーキンソン病ではCPI、NIH(国立衛生研究所)精神神経疾患・脳卒中研究所(INDS)と、疼痛ではFDAおよびロチェスター大学、がんでは国立がん研究所(NCI)と協力することなどが決まっている。FDAはすでに評価基準作成予定の55疾患についてのリストをCPIとCDISCに提出している。

「55n5」プロジェクトは、CPIとCDISCが共同で取り組んでいる治療標準化プログラムCoalition for Standards and Therapies(C-FAST)における初の共同事業となる。このプロジェクトでは、目標とする資金3億5000万ドル(3億ドルから5億ドルの範囲を考慮)のかなりの部分が集まれば、12年上半期にはスタートする予定だ。Kush CEOは、「予算が十分に集まらなければ、このプロジェクトは5年以上かかる」と話しているが、すでに9領域に評価基準についてはスタートさせているという。そのうえで、「5年で片付けるには(実務をこなす)ボランティアを監督するスタッフをさらに雇用する必要がある」と実務には人海戦術の必要性を訴えている。

CPIは、慈善団体、政府、財団、その他関係団体などからさらに寄付を募る考えだ。一方で、CPIのRaymond Woosley社長、創設者兼会長は、製薬企業からデータ提供が行われると聞いたとし、製薬企業の支援に期待感を示している。

The Pink Sheet  12月19日号


 

 

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