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大日本住友 若手MR育成で師弟制度“DEGEICO”導入で成果示す

公開日時 2012/01/26 04:05

従来の教える教育ではなく、先輩MRの経験や体験から若手MR自らが感じ、学び取ってもらうことで、若手MR自らの成長を促そう――。大日本住友製薬は、若手MRの育成制度の一環として、先輩MRと若手MRがいわば“師弟制度”を築くことで、互いの成長を促す“DEGEICO”を2010年からスタートさせた。同社の取り組みを取材した。

同社は、若手MRの育成制度として、入社から3年次までに一人前のMRを知識、意識、スキルを3本柱として体系的に育成することを目的とした“DSP-MRベーシック”を実施している。この意識コースの一環として行われているのが“DEGEICO”だ。

DEGEICOは、入社から2年次、3年次のMRを“弟子”、意識・行動の優れた先輩MRを“師匠”と位置付けて、同行とインタビュー、その後毎月フォロー面談を行うというもの。半年を1クールとし、2年間で4回実施される。

研修スタート時に行われる “同行”は、師匠の担当する施設を若手MRが訪問する。通常の同行は、若手MRの担当施設に、上司や先輩MRがともに訪問し、指導する、いわば“教える教育”だ。これに対し、DEGEICOの同行では、師匠の行動をじかに見ることで、なぜ優秀か学びとり、若手MR自らに意識面、行動面での課題を認識してもらい、行動変容を促す“学びとる教育”と言える。

“師匠”は、2年次は中堅MR、3年次はベテランMRとし、同一支店内、他グループのMRから支店長が推薦してもらう。これにより、日常業務でかかわる所属グループ以外の先輩MRとのつながり(絆)を築くことも狙った。

同社の営業人材開発本部人材育成グループの山本助安氏は、「変化の激しい中で、顧客により高い価値を提供するためには、従来のやり方や教えてもらうのを待っているのではなく、経験や体験から何かを感じ学び取り、自己変革する力を身につけて欲しかった」と同制度導入について話す。加えて、師匠と弟子との“絆”が構築されることで「人のつながりの強い会社を創りたいという思いもあった」と語る。


◎先輩MRのモチベーション向上も


すでに制度をスタートさせたことの効果も見えてきた。DEGEICOに参加した弟子とその上司へのアンケートでは、「成長が感じられた」は84%にのぼる。上司からは「実績に対するこだわりが強くなった」、「自分本位の情報提供が受け入れられないことを理解し、相手に響く情報提供をするために、どうすればよいかということを考えるようになった」などの意見もあがっているという。


制度に参加した弟子(若手MR)へのアンケートでも、「師匠と出会えて大変良かった」(94%)、DEGEICOを通じて「意識、行動変容があった」(96%)と回答している。


一方で、師匠(先輩MR)への効果も大きく、師匠へのアンケートでも「意識・行動に変化があった」との回答は82%にのぼる。「自身のMR活動を見直すきっかけとなり、モチベーションがあがった」との意見も多数あったという。


この結果について、「DEGEICOの目標としていた“学びとる力の強化”“意識の変革”“ネットワーク形成力の強化”が図れ、弟子だけでなく、弟子の上司から見ても意識・行動に変化があり、引いては師匠の成長を促すことにもつながった」(同社人材育成グループ・岡埜氏)とみている。
 

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