がんを重点疾患領域のひとつと位置づける第一三共は５月22日、国立がん研究センターと抗がん剤の創出を目指した共同研究を推進するため包括的研究提携契約を締結したと発表した。これまでも個別のテーマを通じて共同研究を進めてきたが、今回の合意により、緊密な関係が構築され、共同研究がより推進されていくことが期待される。

同契約は国立がん研究センターが有する高度ながん研究技術、臨床経験と、第一三共が有する研究能力と創薬技術力を融合することで、優れた抗がん剤の創出を目指すもの。

国立がん研究センターは、保有する研究成果のうち第一三共の研究・創薬方針に合致するものを提示。両社の協議のもと、創薬標的探索研究もしくは初期創薬研究を共同で進める。
創薬標的探索研究では創薬標的の探索、同定、評価を行い、初期創薬研究ではハイスループットスクリーニングによる創薬候補化合物の取得、または抗体の取得を行う。