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【ATS特別版】コントロール不十分な喘息患者 ブデソニド/ホルモテロール配合剤への切り替えが有効

公開日時 2012/05/29 06:56

 フルチカゾン/サルメテロール配合剤(SFC)ではコントロールが不十分な成人喘息患者において、ブデソニド/ホルモテロール配合剤(FBC)への切り替えが、喘息コントロールの向上と肺機能の改善に有効であることが、浜松医科大学の赤松泰介氏らの研究で明らかになった。米国胸部学会(ATS)年次学会(米国カリフォルニア州サンフランシスコで5月18~23日開催)のポスターセッションで、22日報告された。


SFC(50/250μg、1吸入1日2回)が8週間以上投与され、コントロールが不十分(ACQ5:Asthma Control Questionnaire 5>0.75)な成人喘息患者87例が対象。FBC(4.5/160μg、2吸入1日2回)による治療に切り替え、切り替え前と12週間後のACQ5スコア、ピークフロー(PEF)、肺機能、呼気NOを比較検討した。


平均年齢59.4歳、男性34例、アトピー型喘息45例、喘息罹病期間12.3年、SFC治療期間12.7ヶ月、ACQ5スコア1.63、最小PEF 314L/min、最大PEF 364L/min、FEV1 1.86L、FeNO 38.1 ppbなどの患者特性があった。試験を終了したのは83例だった(有害事象による中止1例、追跡不可3例)。


切り替え時のACQ5スコアは、52%が0.75<ACQ5 ≤1.5の範囲にあり、48%がコントロール不良(ACQ5>1.5)だったが、FBCへの切り替え12週後では、コントロール良好(ACQ5≤0.75)の患者が45%に上り、コントロール不良(ACQ>1.5)の割合は26%に低下、ACQ5:0.75<ACQ5 ≤1.5の範囲の割合も29%に低下し、著しい改善を示した。


またACQ5の5項目(夜間覚醒、症状、活動制限、息切れ、喘鳴)全てにおいて、切り替え後は有意に改善しており、臨床的に意義のある治療効果の最小差(0.5ポイント)を各項目とも上回っていた。


呼吸機能では、PEFの最小値は切り替え前319L/minであったものの340L/min(p<0.001)、PEFの最大値は366L/minから377L/min(p<0.05)に有意な改善を示した。またFEV1も有意に改善していた(p<0.05)。一方、FeNOには変化はなかった。


赤松氏は、FBCへの切り替えにより改善した主な理由として、粒子系が小さいことやホルモテロールの固有活性の高さ、速効性によるアドヒアランスの向上の可能性などをあげ、SFCではコントロールが不十分な喘息患者において、FBCへの切り替えは喘息コントロールと肺機能の向上に有効であると結論づけた。
 


 

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