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MR100周年シンポ 提供情報は個別化へ、情報チャネル最適化も必要

公開日時 2012/08/16 04:02

MR認定センター主催によるシンポジウム「これからのMRの未来像-MR誕生100周年を迎えて-」が8月11日、神奈川県のパシフィコ横浜で開催された。シンポジストの医師、薬剤師、製薬企業、メディアの関係者は、今後のMRについて、チーム医療の一員として活躍することに期待が寄せ、活動としては個々の医師、薬剤師のニーズに応じて信頼感ある情報提供を行う必要性を指摘。医療者が情報を入手するチャネルも多様化していることから、個々に最適な形で提供することも必要との意見も出た。

シンポは、日本病院薬剤師会関東ブロック第42回学術大会の中で行われた。加賀谷肇学術大会長(神奈川県病院薬剤師会会長)が基調講演し、「医療現場の信頼を勝ち得たMRがチーム医療の一員として活躍して欲しい」とし、育薬のサポート、副作用情報とその対策の迅速な提供など医薬品の適正使用に寄与する活動を求めた。

北里大学病院の相馬一亥副院長(救命救急センター長、写真右)は、一般的な製品情報だけでなく、症例に応じた薬剤の併用や投与の優先順位など、臨床に使える最新情報の提供を求めた。

神奈川県立汐見台病院の森田雅之薬剤科長(日本病院薬剤師会副会長、写真右から2人目)は、MRが訪問回数を重ねる過程で、チーム医療の一員としての信頼感を勝ち得る必要があるとした。そのため、製品から医療関連法令までを含めた「知識」、限られた時間で論理的な説明できる「能力」、真面目、誠実さに、ユーモアセンスなどを加えた「人間性」が欠かせないとした。しかし、新薬が採用されると訪問回数を激減させるMRの存在を例に、「上司による不適正な評価があることが推察される」と問題意識を表明。売上関連指標を最重視するMR評価体系の見直しを強く求めた。

アステラス製薬の今堀勝上席執行役員(製薬協流通適正化委員会委員長、写真左から2人目)は、医師のニーズに応えるMR活動にするため「全ての医師に一律の製品メッセージを伝えるディテーリング手法を改め、医師、患者のセグメントを見極め、一番合った情報を提供することが必要だ」と指摘し、個々の症例に根差したディテールスタイルへ見直しを図っていることを説明した。情報チャネルもMRだけでなく、eディテール、メルマガなど多様化させ、DIセンターに入った情報も情報提供活動に活用するなど有機的に連携した形での同社の情報提供像を紹介した。

メディアからは本誌の沼田佳之編集長(写真左)が出席し、ニッチ・スペシャリティー型の新薬が増え、医療行為も個別化に向かうなど環境が大きく変化している中では、MR活動も変化が迫られていることを強調。「(個々の)医師、薬剤師のマインドを感じながら薬物治療をサポートできるMR」を望ましいMR像に挙げた。しかし、医師、薬剤師が求める情報を提供するには、現行プロモーションコードではできないこともあることから、見直す時期にきていることを指摘した。



 

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