「時間治療」 大学病院勤務医の3人に1人が「知っている」 実臨床に応用は5% ケアネット
公開日時 2012/08/27 04:00
ケアネットはこのほど、臓器や組織の時刻依存的な機能性に着目し、治療効果を高めて副作用を小さく抑えるように1日の時刻を意識して行う治療法「時間治療」(=クロノテラピー)に関する医師調査を実施した。クロノテラピーについては大学病院勤務医の3人に1人が「知っている」と回答。このうち16.6%の医師(全体では5.6%の医師)がクロノテラピーを実臨床に取り入れていると答えた。抗がん剤治療や降圧剤の服用時間を夜間にするといったことを行っているという。
調査は大学病院勤務の医師674人を対象に実施した。調査期間は7月20日~26日。クロノテラピーはテレビなどのマスメディアで取り上げられ、患者サイドの関心や要望が高まりつつあることから、ケアネットが医師に認知度調査を行った。
その結果、全体の34.0%(229人)の医師がクロノテラピーを知っていた。このクロノテラピーを知っている医師に、治療に取り入れているかどうかを聞いたところ、「取り入れている」が16.6%、「今後取り入れたいと考えている」が27.5%――。しかし、最も多かった回答が「取り入れない」の45.9%だった。
一方、ケアネットによると、「知らなかった」と回答した医師からも、「エビデンスや具体例などを詳しく知りたい」といった声が多数寄せられ、「今後の研究結果次第では積極的に取り入れたい」との声が多く見られたという。