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田辺三菱 糖尿病専門MR50人 各支店に配置 DPP-4阻害薬テネリア上市で

公開日時 2012/09/03 04:01

田辺三菱製薬は8月31日、東京都内で記者懇談会を開き、9月10日に新発売するDPP-4阻害薬テネリアについて、一般MR1600人と糖尿病領域専門MR50人で情報活動していく方針を示した。この専門MRは、臨床医とディスカッションできるほどの知識を持ち、15支店全てに配置する。地域のオピニオンリーダーと強固な関係を築くほか、地域の講演会・研究会・勉強会を主導するなどして、臨床医の情報満足度をより高める役割を担う。

これは、リウマチに対して日本で最初に承認された生物学的製剤レミケードの市場浸透を成功させたレミケード専門MRと同様の取り組みで、リウマチ市場での成功体験を糖尿病市場に持ち込む。糖尿病専門MRの一部は、レミケード専門MRだった人たちという。糖尿病専門MRは現在20人だが、近く30人が加わる。今後も随時専門MRを養成していく。

◎SGLT2阻害薬を13年申請、14年上市 DPP-4併用でゴールドスタンダードに

テネリアは第一三共と共同販売する。第一三共のMR2400人を加味すると、同剤は約4000人のMRによる情報活動が行われることになる。同日の懇談会でプレゼンテーションした田辺三菱の柳澤憲一営業本部長は、「国内最大級のMR数であり、競合他社からも大変興味を持たれている。我々もしかるべき結果を出したい」と述べた。中医協資料によるとテネリアのピーク時売上は456億円。柳澤本部長によると、DPP-4阻害薬は年間2500億円市場になる見込みで、このことから類推すると、テネリアの市場シェア目標は20%程度に設定しているものとみられる。

テネリアは田辺三菱が創製した、初の日本オリジンのDPP-4阻害薬。国内5成分目となる。主な訴求ポイントは▽1日1回経口投与で、朝食、昼食、夕食のすべてで食後高血糖の改善作用を示す▽肝臓・腎臓の2ルートで消失する――のふたつ。同社によると、前者は医師の94%が指摘しているアンメットメディカルニーズという。後者の2ルート排泄では、糖尿病薬が使用しづらいCKD(慢性腎臓病)患者の糖尿病併発例に対してテネリアが治療の選択肢になり得ることを意味し、腎排泄タイプが多い既存のDPP-4阻害薬との差別化にもなる。

また、田辺三菱は新たな糖尿病薬のSGLT2阻害薬カナグリフロジン(一般名)を2013年に国内申請する予定で、14年の承認取得・新発売を計画している。同剤はファーストインクラスとなる見込み。柳澤本部長は、「DPP-4とSGLT2をどのように併用するか、専門医に大変関心を持たれている」とし、「テネリアとカナグリフロジンの併用で糖尿病市場ナンバー1を目指す。この併用をゴールドスタンダードにしたい」と語った。カナグリフロジンも第一三共と共同販売する。

◎ジェネリック事業で他社とのコラボレーション模索 土屋社長

田辺三菱の土屋裕弘社長は懇談会で、2015年に売上目標500億円を掲げているジェネリック事業について、「ジェネリック事業は着実に売上げを伸ばし、利益も出ている。しかし、単独で500億円は難しい。いろいろな形での他社とのコラボレーションを考えていきたい。具体的なことは今の段階では言うことはできない」と述べ、ジェネリック事業拡大のために他社との提携を模索していることを明かした。

 

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