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MRに要点よくタイムリーな情報提供を期待 最新情報やKOL意見はWebが効果的 医師調査

公開日時 2012/09/10 04:02

ケアネットはこのほど、多様化する医師の情報収集手段の中で、医師はMRにどのような役割を期待しているかに関する調査結果をまとめた。医師はMR及びWebサイトとも、「要点のみに集約された情報」に対する期待が最も高かった。その上で、MRに対しては、医師自身が望む情報をタイミングよく提供してくれる存在としての期待が大きい一方で、Webサイトには最新情報やKOLの意見を期待する傾向が見られた。同社は「(MRとWebサイト)それぞれの情報提供の性質から、医師は異なるものを求めていることが推察される」と分析している。

調査は2012年1月11日~18日に実施した。有効回答数は医師が510人、MRが177人。回答医師は、MRの訪問を週におおよそ10回以上受けており、調査時の直近6か月間でeメールやネット経由での情報提供を受けたことがある医師。回答医師の勤務施設は大学病院14%、国立病院機構・公立病院21%、その他の一般病院41%、医院。診療所・クリニック・その他24%――。

医師に、「今も印象に残っているMR面談・医療専門サイトコンテンツ(以下、Webサイト)」を聞いた。その結果、MR面談、Webサイトとも回答割合が最も高かったのは、「要点のみに集約された情報」で、その割合はMR面談が42%、Webサイトが43%とほぼ同率だった。次に、MR面談の方がWebサイトより回答割合が10ポイント近く上回った項目をピックアップすると、「タイムリー」「情報がある時にその都度」の2項目が挙がった。医師はMRに、要点よく、タイムリーに、情報がある時にその都度、の情報提供を求めていることが類推される。

一方、Webサイトの方がMR面談より回答割合が10ポイント以上高かった項目は、「新しい」「図表をうまく使った」「高名な先生」の各項目。医師は、Webサイトに最新情報と視覚的なわかりやすさを期待し、KOLの意見はMRよりもWebサイトを通した伝達の方が記憶に残りやすいということとみられる。

◎他のMRと差をつけるのは「説明力」か

医師に、印象に残っているディテーリングの特徴を聞いたところ、上位から「要点のみに集約された情報」(再掲、回答割合42%)、「タイムリー」(34%)、「定期的」(27%)、「専門性が高い」(25%)――と続いた。一方、MRに対して「自身の説明で医師が納得した際の面談」はどのようなものだったかを聞いたところ、概ね医師と似た傾向が見られた。ただ、「医師にとって未知の情報提供」については、MRの46%が医師にささったと手応えを感じているものの、医師側は回答医師の4%しか印象に残っていなかった。同社は「MRの持参する『先生が知らない情報』は、医師の関心領域と往々にしてズレがあるためと見られ、それらを的確に把握した上での情報提供が望まれることが推察される」としている。

医師に、キャラクターや人物面から好印象を与えるMRの特徴を聞き、MRには日頃心がけていることを聞いた。その結果、医師、MRとも回答割合の上位から「礼儀正しさ」「堅実」「気配り」「熱意」「知識がある」といった項目が並び、概ね似た傾向がみられたが、医師とMRでギャップの大きい項目もあった。それは「説明が上手い」で、医師は知識の有無や定期訪問と同様に重要な項目として挙げたが、MRサイドの認識の低さが見られた。


 

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