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PhRMA「研究・希望賞」をメルク研究者らに授与

公開日時 2012/09/12 04:00

米国研究製薬工業協会(PhRMA)は、9月7日、今年から創設された「PhRMA研究および希望賞」(PhRMA Research & Hope Award:RH賞)の第1回受賞者を発表した。


RH賞は、PhRMAと米国アルツハイマー財団(Alzheimer’s Foundation of America:AFA)、全米介護連盟(National Alliance for Caregiving:NAC)および全米在宅ケアおよびホスピス協会(National Association for Home Care & Hospice:NAHCH)が共催で創設し、アルツハイマー型認知症の研究や介護において顕著な業績や貢献をした団体・個人に授与する。


RH賞は以下の4分野に分かれている。


*アルツハイマー病における学術研究に対するRH賞:アルツハイマー病治療についての研究で顕著な業績を上げた学界における団体および個人に授与。


*アルツハイマー病におけるバイオ・医薬品業界の研究に対するRH賞:アルツハイマー病治療についての研究で顕著な業績を上げたバイオ・医薬品業界における団体および個人に授与。


*患者アドボカシーに対するRH賞:法制上あるいは健康政策上の課題について支持あるいは提案などにおいて重大な影響を与えた団体および個人に授与。


*ボランティア・チャンピオンに対するRH賞:慈善的あるいは人道的方法で患者の生活や家庭介護者に大きな影響を与えた個人をボランティア・チャンピオンとして表彰。ボランティア・チャンピオンは、必要に応じて私心なく他人を助ける個人および介護者をいう。


第1回のアルツハイマー病における学術研究に対するRH賞の受賞者は、Bradley T Hyman博士(マサチューセッツ総合病院/ハーバード大学医学部)およびDavid Holtzman教授(ワシントン大学医学部)の2氏。
アルツハイマー病におけるバイオ・医薬品業界の研究に対するRH賞の受賞者は、米メルク社のBACEチーム(Eric M Parker、Andrew W Stamford氏ら5氏)。


患者アドボカシーに対するRH賞の受賞者は、Kate Maslow氏(IOM:国立医学研究所)。


ボランティア・チャンピオンに対するRH賞の受賞者は、Neha Cahuhan氏(AFA Teens for Alzheimer’s Awareness:若年層に対するアルツハイマー病の啓蒙啓発活動を行うAFAの関係団体)。
PhRMAのJohn Castellani理事長兼CEOは、「非常にしばしば、自分の生活を犠牲にして患者の介護に専念している個人のタフな働きはよく認知されていない」と述べたうえで、「『研究および希望賞』は身を粉にしてアルツハイマー病との戦いで研究の進歩や患者介護に従事している人々が称賛に値するものだということを認識させる賞だ。多くの障害を乗り越え、この賞の授賞者は我々に進歩が可能だということばかりでなく、日々進歩していることを示してくれた。彼らの業績は我々すべてに特に患者とその家族に希望を与えてくれた」と評価した。


受賞式は、9月12日、ワシントンDCで開催される。


米国では、アルツハイマー病は、2050年までに33秒に1人が罹患し、医療費は年1.1兆ドルに達するといわれる。同期間中にメディケアのアルツハイマー病関連医療費は約6倍に急増すると見込まれている。しかし、この予測は、アルツハイマー病の発症を5年遅らせる治療法が発見されれば、劇的に変化すると言われる。米国アルツハイマー協会によれば、その治療法は2030年にはメディケア(公的高齢者保険)とメディケード(公的低所得者保険)の医療費を年間1400億ドル節減し、2050年までに米国の医療制度で年間4470億ドルを節減可能にするという。

 

 


 

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