日本調剤 GEメーカーの長生堂製薬を子会社化で基本合意
公開日時 2012/10/30 04:00
調剤大手の日本調剤は10月26日、ジェネリック(GE)メーカーの長生堂製薬の過半数の株式を取得することで基本合意したと発表した。同社は、成長領域であるGE領域で、調剤のみならず、メーカーとしても事業展開し、市場の需要を取り込む方針にある。すでに子会社に日本ジェネリックを持ち、今回長生堂を傘下に収めるのは販売品目数の早期拡充を図り、総合GEメーカーとしての体制整備を急ぐのが狙い。株式取得数など詳細は今後詰める。
日本調剤は12年度~14年度の中期経営計画でGE事業について、5年後に「国内トップレベルのGEメーカーへの成長」「売上高1000億円体制を確立」「本格的な市場拡大期を見据えた販売品目の拡充」「自社工場生産規模の飛躍的な拡充」「医薬品卸業者との連携強化による戦略的営業活動の推進」--を掲げており、長生堂の子会社化もこの取り組みの一環。
日調は、日本ジェネリックを設立以降、医薬研究所の開設、製造工場の取得を進め、12年3月末時点で販売品目数357 品目を揃える。11年度業績は売上高は7.3%増の81億3300万円。営業利益は開発体制強化などにより5億8600万円の損失だが、12年度黒字化を計画。長生堂の11年度業績は、売上高は18.5%増の85億3600万円、経常利益は21.9%増の12億6000万円。
長生堂は、田辺三菱製薬との資本提携を19日に解消したばかり。