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FDA 甲状腺がん治療薬Cometriqを承認

公開日時 2012/12/04 04:00

米食品医薬品局(FDA)は11月29日、転移甲状腺髄様がん(MTC)治療薬Cometriq(cabozantinib)を承認した。

同剤は新規チロシンキナーゼ阻害剤。同剤の安全性・有効性は、甲状腺髄様がん患者330例を対象とした臨床試験で検証された。同剤投与患者では、無増悪生存期間(PFS)は、プラセボ投与群の4か月に比べ、11.2か月(中央値)となった。また、同剤投与群の患者の27%では、腫瘍の大きさが縮小、これを平均15か月維持した。プラセボ群では腫瘍縮小はなかった。

米国立がん研究所(NCI)は、2012年には、56,460人が甲状腺髄様がんと診断され、1780人が死亡すると推定している。甲状腺がんの4%程度が甲状腺髄様がんで、甲状腺がんのなかでも希少なタイプのひとつ。

FDA医薬品評価研究センター(CDER)のRichard Pazdur血液・腫瘍製品部長は、「Cometriqは、過去2年で承認された甲状腺髄様がんの2番目の治療薬となり、FDAがいかに希少疾患の開発・承認に関与しているかを示すもの」とコメントした。FDAは、甲状腺髄様がんの治療薬としては、Cometriqの前には、2011年4月にAstraZeneca Pharmaceuticals(デラウエア州ウィルミントン)のCaprelsa(vandetanib)を承認している。これ以前は、同疾患の治療法は少なく限られていた。FDAは、Cometriqについては、優先審査品目に指定されていたため、6か月で審査を完了した。同剤は希少疾病薬の指定も受けていた。

同剤の処方情報には、枠組み警告で、大腸における重篤および致命的な出血や穿孔・瘻孔の発症リスクが記載された。主な副作用は、下痢、口内炎、手足症候群、体重減少、悪心、疲労感、高血圧悪化、腹部痛、便秘など。

同剤は、米Exelixis(カリフォルニア州サウスサンフランシスコ)が販売する。
 

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