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米国心臓学会議(ACC.13) 解禁破りで「PREVAIL」試験の結果発表取りやめに

公開日時 2013/03/12 04:00

米サンフランシスコで開催中の米国心臓学会議(ACC.13)は3月9日、同日の「Opening Showcase and Late-Breaking Clinical Trials」で発表する予定だった「PREVAIL」試験の結果が事前に、デバイスの開発企業であるボストン・サイエンティフィックのプレスリリースとしてホームページに掲載されたとして、急きょ発表しないことを決めた。同デバイスは、長期的ワルファリン治療が適応となる心房細動のある高リスク患者の脳卒中発生を抑制することが期待されていた。


同社のCorporate Communications Senior Vice PresidentのDenise Kaigler氏は本誌の取材に対し、「不注意でプレスリリースを、(サンフランシスコの時間帯である)太平洋時間の代わりに東部時間(EST)に合わせて配布してしまった。我々の過ちだ」と説明。同試験結果をもって、FDAの審査が行われることが予想されるが、「故意でない早まったプレスリリースの配布は、FDAの最終決定に影響するとは考えていない」としている。


同社が同日発表したプレスリリースによると、試験は非弁膜症性心房細動を合併する左心耳閉鎖患者を対象に、デバイスと長期のワルファリンによる治療との効果を直接比較した、前向き多施設ランダム化試験。左心耳の閉鎖は心房細動による血栓が最大の原因とされ、脳卒中の発生リスクを減少させ、長期の抗凝固薬の必要性を減少させることが期待されている。


試験には、ハイリスクの非弁膜症性心房細動患者407例が41施設から登録され、WATCHMANデバイスと、長期のワルファリン療法の2群に割りつけられた。その結果、事前に設定された複合主要評価項目(全死亡+虚血性脳卒中+全身性塞栓症+開胸心臓手術/重大な血管内治療が必要なデバイス/手技に関連した合併症)はデバイス群で2.2%(6イベント/269例)。95%CIは2.618%で、事前に定められたマージン(95%CIの上限<2.67%)を満たした。一方で、副次複合評価項目である、18カ月後の脳卒中(虚血性/出血性によらず)+心血管死+全身性塞栓症はリスク比が1.07(95%CI:0.57-1.88)で、事前のマージン(<1.75%)を満たすことができなかったとしている。
 

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