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FDA  初のつわり治療薬Diclegisを承認

公開日時 2013/04/11 04:00

米食品医薬品局(FDA)は4月8日、妊婦の嘔吐・悪心(つわり)治療薬Diclegis(コハク酸ドキシラミン・ピリドキシン塩酸塩)を承認した。コハク酸ドキシラミンは抗ヒスタミン製剤の1種で、ピリドキシン塩酸塩はビタミンB6製剤。

Diclegisは、食事の回数を3回でなく、小量を数回に分割したり、刺激・臭いの少ない食物を摂取するなどの食事療法や生活様式の改善では改善されない妊婦のつわりを適応としている。徐放性の錠剤で、空腹時に服用。開始時は就寝前に2錠を服用。症状が十分にコントロールされない場合は、最大1日4錠(朝1錠、午後1錠、就寝前2錠)まで増加を可能とした。主な副作用は、傾眠で、車の運転や機械の操作など覚醒状態が必要な場合の服用は禁止されている。なお、販売は、カナダのDuchesnay社(ケベック州ブレインビル)が行う。

有効性・安全性については、18歳以上の妊娠期間が7週以上14週までの妊婦261例を対象とした、プラセボ対照比較試験で検証された。無作為に、Diclegisとプラセボの2群に割り付け、2週間追跡した。その結果、Diclegis投与群では、嘔吐・悪心をプラセボ投与群に比べ、大きな改善を示したという。一方で、胎児への悪影響については、疫学研究の結果からは報告されていない。

FDA医薬品評価研究センター(CDER)のHylton V Joffe生殖・泌尿器製品部長は、「多数の女性が妊娠中のつわりに悩み、食事療法や生活様式の改善では十分にコントロールできない」と指摘。その上で、「Diclegisは、つわりに悩む妊婦に治療選択肢を提供する、FDAが承認した唯一のつわり治療薬となった」と同剤の登場を歓迎した。

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