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長崎大病院・伊東教授 ワンショット静注のBIS製剤ボンビバ 経口薬の服用難しい患者などに

公開日時 2013/09/04 03:51

長崎大学病院メディカル・ワークライフバランスセンターの伊東昌子教授はこのほど、都内で開かれた骨粗鬆症治療薬ボンビバ静注シリンジ製剤(一般名:イバンドロン酸ナトリウム水和物)の発売記者会見(主催:中外製薬、大正富山医薬品)で講演した。ボンビバの対象患者像について、「骨折リスクが高い、または1か所以上骨折のある患者」とした上で、▽消化器疾患などで経口薬の服薬が困難な患者▽経口薬を飲み忘れがちな患者▽寝たきり患者――を挙げた。ボンビバは月1回のワンショット静注のビスホスホネート(BIS)製剤で、伊東教授は有効性や安全性に加えて服薬アドヒアランスの観点から患者像を指摘した。

 

骨粗鬆症の治療では、BIS製剤や活性型ビタミンD3製剤などが使われる。このうちボンビバ以外のBIS製剤は4成分の経口薬(7製品)と点滴静注剤(1製品)が販売されており、競争の激しい市場の1つとなっている。経口薬にも月1回製剤があるものの、吸収効率の低さなどから「起床時に水180mLと共に服用し、服用後少なくとも30分以上横にならず、飲食、他薬の服用を回避」との注意事項があり、長期の服薬アドヒアランスを保つことが難しいことなどが指摘されている。一方、ワンショットの静注製剤はボンビバだけとなっている。

 

伊東教授は会見の中で、国内治験や海外の市販後臨床成績を引き合いにボンビバの長期安全性について説明した。国内治験では、1日1回の経口BIS製剤リセドロネート(一般名)との比較で、重篤な上部消化管障害の発生率が低いことが確認されている。また、BIS製剤の長期使用で懸念される骨質への影響では、ボンビバの海外での臨床成績で非定型大腿骨骨折や顎骨壊死の発生率がそれぞれ患者100万人あたり0.3例、2.1例と報告されているという。伊東教授は、「既存のビスホスホネート製剤に比べて低い印象」との見方を示し、長期安全性に期待を寄せた。

 

◎中外・森下プロダクトマネジャー ワンショット訴求でプレゼンス高める

 

一方、中外の森下芳臣ボンビバ・プロダクトマネジャーは会見で、BIS製剤市場における静注製剤の市場が2割程度見込まれ、それらの患者に対して唯一のワンショットタイプの静注製剤としてプレゼンスを高めていけると自信を見せた。1回の投与が短時間で終わるため、既存の点滴静注製剤に比べて患者の負担軽減につながることを訴求していくものとみられる。

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