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米FDA 新規肺動脈性肺高血圧症治療薬・Opsumitを承認

公開日時 2013/10/22 03:50

米食品医薬品局(FDA)は10月18日、スイス・アクテリオンの米法人Actelion Pharmaceuticals US (本社:カリフォルニア州サンフランシスコ)の肺動脈性肺高血圧症(PAH)治療薬・Opsumit(一般名:マシテンタン)を承認した。


Opsumitは、デュアルエンドセリン受容体拮抗剤と呼ばれるクラスの薬剤で肺動脈を弛緩させ、肺動脈の血圧を降下させる作用を持つ。肺動脈性肺高血圧症治療薬としては初の経口剤。


同剤の有効性・安全性は、742例を対象とした長期臨床試験で検証された。プラセボ対照比較試験で、Opsumit投与群とプラセボ投与群とに割り付けられた。平均治療期間は2年間。Opsumitは、運動能力の低下、肺動脈性肺高血圧症による症状悪化、追加治療の必要性などの増悪を遅延させるなどの効果を示した。

同剤は胎児に障害を与える可能性があるため、妊婦の服用はできないことが枠組み警告に記載されている。女性患者が服用する場合は、同剤専用のREMS(リスク評価緩和計画)であるOpsumit REMSのもとで供給を受ける必要がある。

同剤の服用をする全女性患者は、同プログラムに登録、妊娠テストを受け、治療開始前に避妊の必要性が求められる。医師も薬局も同プログラムへの登録が義務付けられる。これは、同クラスの他薬剤同様。

主な副作用は、貧血、鼻咽頭炎、咽頭炎、気管支炎、頭痛、尿路感染症など。

スイス・アクテリオンは、同日、ニュースリリースを発表し、その中でミシガン大学のVallerie McLaughlin博士(心血管医学)は、「過去20年間でPAH患者治療は大きな進歩を見たが、長期治療成績を改善させる画期的治療が求められていた。Opsumit は、PAHの増悪を遅らせ、PAHによる入院の減少を臨床的に証明した初の、かつ唯一の経口治療薬である」と同剤の登場を歓迎した。

また、同社のJean-Paul Clozel CEOは、「アクテリオンは過去14年間、PAH治療薬開発に弛まず取り組んできたが、このことはPAH医療に従事する人々や患者のおかげだ」と述べ、「彼らの貢献がなければOpsumit は世に出なかった」と謝辞を述べた。

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