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武田薬品 疾患領域担当MR制に移行 4月から コントラクト含めMR2300人体制

公開日時 2014/02/25 03:52

武田薬品は2月24日、1人のMRが全製品を担当する体制を改め、4月1日から、疾患領域ごとにMRを配置する「疾患領域担当MR体制」に移行すると発表した。疾患領域は▽循環器・糖尿病・代謝性疾患担当(以下、循環器等)▽消化器・中枢・泌尿器・骨・免疫疾患担当(同、消化器等)▽オンコロジー担当▽ワクチン担当――の4つとする。ワクチン担当以外のMRは、全製品の社内教育を引き続き受けつつ、担当する疾患領域の知識や専門性を高める教育を受ける。同社広報部は本誌取材に、「新たなMR体制は、これまでの全製品担当制を進化させたもの」と述べ、全製品の知識をベースに持ちながら担当領域の専門性をより一層身につけ、情報ニーズに応えていくものと説明した。

2010年度以降、強みを持つ生活習慣病領域のほか、中枢神経領域やがん領域の製品が増えた。これらの領域の後期開発品も複数あり、14年度には週1回のDPP-4阻害薬SYR-472、酸関連疾患用薬TAK-438、悪性リンパ腫用薬アドセトリスなどの承認取得や新発売を計画している。幅広い領域で、疾患をベースとした治療提案を行うためには、MRの専門性をより一層高める体制にする必要があると判断した。とはいえ、武田薬品の強みであるエリアの特性に応じた情報活動や、各MRが医師の多様なニーズに応えていくことも両立していく考えだ。

◎循環器・糖尿病・代謝性疾患担当 全MRの5割投入

武田薬品では現在、全製品を担当するジェネラルMRを、▽がん・免疫専門MR▽循環器・糖尿病専門MR▽エンブレルに比重を置いたMR▽整形外科領域専任MR――がサポートする体制を敷いている。これとは別にワクチン担当MRも配置している。MR数は2000人体制だが、この数字は概数の上、ワクチン担当MRとコントラクトMRを含まない。

4月以降の新たなMR体制では、ワクチン担当を除き、計2300人体制になる。これまで開示していた人数との差引き300人は「すべてがコントラクトMRではない」(広報部)という。各疾患領域担当の具体的なMR数は開示していないが、現時点で想定しているMRの配置割合は、循環器等が5割、消化器等が4割、オンコロジーとワクチンが各0.5割――としている。

また、現在配置している「循環器・糖尿病専門MR」は4月以降も存続し、エリアでキーとなる専門医とのコミュニケーションを担う。前述した「循環器等」の配置割合の5割には、この循環器・糖尿病専門MRを含む。

各担当の主な受け持ち製品は、循環器等担当MRが降圧剤アジルバ、同ブロプレス、血糖降下薬ネシーナ、脂質異常症用薬ロトリガなど、消化器等担当MRがPPIタケプロン、不眠症用薬ロゼレム、認知症用薬レミニール、抗リウマチ薬エンブレル、同ゼルヤンツなど、オンコロジー担当MRがベルケイド、ベクティビックス――となる。リュープリンは前立腺がん適応を持つことから、「消化器等」と「オンコロジー」の担当MRが情報活動する。

◎営業所長やチームリーダー 全製品に責任 各MRの連携をマネジメント

疾患領域担当MRが全製品の知識を持つといっても、担当製品に情報活動のウェートが増すのは必然となる。そこで、営業所長やチームリーダーといった管理職が、これまでと同様に全ての製品に責任をもち、MRの連携などをマネジメントしながら、エリアの特性に応じた情報活動を展開する。営業所長らは特約店と連携したプロモーション活動も推進する。

また、本社としては、MRのキャリアプランの面からも、「複数の疾患領域を経験する方が望ましい」(同)との方針で新体制を運用する考え。配置割合が高い「循環器等」や「消化器等」で人材の行き来が多くありそうだ。

以下の「関連ファイル」に、これまでの営業体制と4月以降の営業体制のイメージ図を掲載しました(プレミア会員限定)。

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