ガルデルマ 国内初のがん性悪臭を軽減する外用剤を承認申請
公開日時 2014/03/19 03:51
ガルデルマは3月18日、がん性皮膚潰瘍に伴う悪臭を軽減する外用剤GK567(開発コード、一般名:メトロニダゾール)を日本で承認申請したと発表した。申請日は2月28日付。承認されれば、がん性悪臭に対する国内初の治療薬となる。
皮膚潰瘍を伴う進行がんでは特異な臭気が発生する場合があり、患者の精神的苦痛や介護者への負担が大きい。同外用剤では、進行がんの皮膚潰瘍部で増殖する悪臭物質を産生する数種類のグラム陽性及びグラム陰性嫌気性菌に対する抗菌作用を発揮し、悪臭を軽減する。メトロニダゾールによる局所治療は世界保健機関(WHO)、英国、米国臨床腫瘍学会のガイドラインで推奨され、英国でのみ「がん性皮膚潰瘍に伴う悪臭」の適応症を持つ外用剤をガルデルマが販売している。日本では院内製剤で対応されているのが実態という。
日本緩和医療学会や日本緩和医療薬学会が2010年に厚労省の「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」にこの外用剤の市販に関する要望書を提出、厚労省が同年末にガルデルマに対して正式に開発要請した。ガルデルマの藤井光子社長は今回の申請にあたり、「がん性悪臭を軽減することで患者さん並びに介護者のQOL改善に寄与する治療手段となるGK567を申請できたことを嬉しく思う」とコメントしている。