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厚労省 SGLT2阻害薬7製品の添付文書改訂を指示 重大な副作用に「脱水」 18例報告

公開日時 2015/01/13 03:52
厚労省医薬食品局は1月9日、新規経口血糖降下薬SGLT2阻害薬の副作用として脱水が18例報告されたことを受け、同剤7製品の添付文書を改訂するよう日本製薬団体連合会に通知で指示した。「脱水を起こしやすい患者(血糖コントロールが極めて不良の患者、高齢者、利尿剤併用患者等)」を慎重投与扱いにするとともに、「重大な副作用」に「脱水」を追加するよう求めた。そのうえで▽適度な水分補給を行うよう指導し、観察を十分に行う▽口渇、多尿、頻尿、血圧低下等の症状で脱水が疑われる場合には、休薬や補液等の適切な処置を行う▽脱水に引き続き脳梗塞を含む血栓・塞栓症等を発現した例が報告されているので、十分注意する--ことを明記し、医療従事者に対応を求めた。
 
改訂指示内容をまとめた一覧表は、こちら(ミクスOnlineプレミア会員のみ閲覧可)。

SGLT2阻害薬は14年4月以来これまでに5成分6製品が相次いで発売され、14年12月にも1製品が承認された新薬。改訂指示があったのは、以下の6成分7製品。
▽スーグラ錠(成分名:イプラグリフロジン 共同販促:アステラス製薬、MSD、寿製薬 14年4月発売)
▽フォシーガ錠(ダパグリフロジン 承認取得:ブリストル・マイヤーズ 共同販促:アストラゼネカ、小野薬品 14年5月発売)
▽アプルウェイ錠(トホグリフロジン、サノフィ 14年5月発売)
▽デベルザ錠(トホグリフロジン、興和創薬 14年5月発売)
▽ルセフィ錠(ルセオグリフロジン 共同販売:大正富山医薬品、ノバルティスファーマ 14年5月発売)
▽カナグル錠(カナグリフロジン、共同販売:田辺三菱製薬、第一三共 14年9月発売)
▽ジャディアンス錠(エンパグリフロジン 共同販促:日本ベーリンガーインゲルハイム、日本イーライリリー 14年12月承認 未発売)
 
脱水の報告があったのは、イプラグリフロジン26例、ダパグリフロジン錠6例、トホグリフロジン9例で、このうち因果関係が否定できないと判定されたのは、順に13例、2例、3例の計18例だった。ダパグリフロジンとトホグリフロジンでは死亡例が1例ずつあったが、因果関係が否定できない症例はなかった。ルセオグリフロジン、カナグリフロジン、エンパグリフロジジについては脱水の報告がなかったものの、 SGLT2阻害薬が浸透圧利尿作用を有し、同様の事象が発現すると考えられることから、改訂することが適切と判断された。
 
トホグリフロジンについては、6例(うち2例は因果関係が否定できない)の腎盂腎炎が報告されたため、重大な副作用に追記することとなった。
 
同日の通知では、SGLT2阻害薬のほかに、注意を要する副作用が発現した5製剤に対し添付文書の改訂を指示した。この中で抗てんかん薬イーケプラ(成分名:レベチラセタム 共同販促:ユーシービージャパン 大塚製薬)に対し、直近3年で横紋筋融解症が7例報告されたとして「重大な副作用」に明記することを求めた。また、C型肝炎治療薬ソブリアード(成分名:シメプレビル ヤンセンファーマ)に対し、白血球減少、好中球減少が10例報告されたとして、これも「重大な副作用」に明記することを求めた。いずれも死亡例はなかった。
 
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