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【World Topics】高齢者の転倒事故

公開日時 2015/03/02 03:50

米国では高齢者の転倒事故予防が焦眉の課題とされ、対策が急がれている。CDCによれば、米国では毎年65歳以上高齢者の3人に1人が転倒事故を経験している。2012年には240万人の高齢者が転倒事故で救急外来を受診し、そのうち722,000人が 入院しており、転倒事故にかかわる医療費は推計$30Bドルであったという。(医療ジャーナリスト 西村由美子)


http://www.cdc.gov/HomeandRecreationalSafety/Falls/adultfalls.html


一度転倒事故を経験すると、以後、転倒を恐れて積極的に動かなくなり、活動不足から肥満、心臓病、糖尿病などの疾患になったり、バランス機能が低下してますます転倒しやすくなるなどの悪循環がひきおこされることが多い。


非営利の民間研究団体 “The Patient-Centered Outcomes Research Institute” http://www.pcori.org と “The National Institute of Aging” http://www.nia.nih.gov が共同で、5年計画、総額3,000万ドルの転倒予防の研究プロジェクトを立ち上げると話題になっている。


転倒予防の研究費としては史上最高。研究対象は一人暮らしの高齢者だ。最もリスクの高いグループでありながら、その認識が乏しく、専門家が助言しても転倒防止の対策をとることを拒む場合も多いと言われているグループだ。実際には、転倒し、けがで起き上がれなくなり、 発見されるまで数時間、時には数日過ごしたという例も稀ではない。緊急呼び出しブザーなどの機器が開発されているが、着用したがらない高齢者が案外多いのだという。


リスクは 高齢者施設の居室も同じである。大手病院チェーンが経営する優良老人ホーム;セコイア・ホームでは、ハウスキーパーをトレーニングし、単に居室の掃除をするだけでなく、外からでは気づきにくく見えにくい室内のリスクを探し当て、報告するよう義務づけている。

ちなみに、CDCがウェブに掲げている転倒予防策は以下の4点である。

①日常的に運動する(足腰を鍛え、バランス機能を保つ)
②服薬に注意(眠気、めまいなど、服薬で転びやすくなる場合がある)
③視力の低下に注意(毎年視力検査をし、眼鏡を新しくする)
④室内を安全にしつらえ、転倒の原因を除去

 

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