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ファイザー株式会社 住母家 渉 さん

公開日時 2015/03/31 00:00

“聞く力”でニーズ把握 “3S”MRを実践

 

ファイザー株式会社
エスタブリッシュ医薬品営業統括部
首都圏営業部 千葉中央営業所
住母家 渉 さん

 

2009年入社、同年千葉医薬支店配属。成田エリアの開業医を担当する。12年8月から千葉市中央区の基幹病院9施設を担当。長期収載品、ジェネリック医薬品(GE)など約360製品を扱う。MRナンバーワンコンテストへの推薦を受けた千葉大学医学部附属病院では、エスタブリッシュ医薬品を1人で担当する。趣味は、マラソン。今年は東京マラソンにも出場し、自己ベストを更新した。2歳児の父。奥さんもMRで、「僕よりずっと優秀です」と笑顔をみせる。

 

「対応の速さは自分の意識でできること」—。迅速な情報提供を重視するファイザーの住母家渉さん。医療への貢献をテーマにMRナンバーワンを決めるMR#1コンテストには、担当する千葉大学医学部附属病院薬剤部からの推薦を受けて出場した。数百人のMRが来院する同院だが、この推薦も「全会一致だった」というほど厚い信頼を勝ち得ている。こうしたMR活動を支えるのが、住母家さんの傾聴力だ。医療従事者のニーズに耳を傾け、必ず答えをフィードバックする。住母家さんの日々のMR活動の積み重ねが高い評価につながった。同院薬剤部が“Speedy:迅速な情報提供”、“Smart:質の高い情報提供、“Sweet=愛されるキャラクター”の“3S”を兼ね備えていると高く評価する住母家さんのMR活動に迫った。(望月英梨)

 

 

Speedy
必ず情報フィードバックで安心感

 

「とにかく情報提供がスピーディー。基本的にはその日。遅くとも翌日には情報提供してくれる。」(千葉大学医学部附属病院薬剤部・新井さやかさん)。

 

取材で会ったすべての人が最初に口にしたのが、情報提供の迅速さだ。必ず答えをフィードバックするという姿勢も高い評価を受けた。「住母家さんに聞けば何でも分かるという安心感がある」(新井さん)、「エスタブリッシュの担当だと思っていたけれど、ほかの製品のこともなんでも聞いている」(同院・山崎香織さん)という信頼につながっている。

 

住母家さん自身も、迅速な情報提供に対する高い意識をもつ。「すぐに調べてメールで返信している。回答に時間がかかるようであれば、一部情報があれば持っていく。残りの情報提供がいつになるかも伝える」と語り、最速、最適なタイミングでの情報提供に注力する。

 

こうした迅速な対応を目指すきっかけが、いまも医師から名前があがる“伝説のMR”の存在だ。その長所が情報提供の迅速さだと耳にした。「医師並の知識を持っているということであればマネはできないが、対応の速さは自分の意識でできる」――。大学病院担当になった際に、周囲の迅速な情報提供にも影響を受け、自身の活動に積極的に取り入れた。大学病院担当になって、ビジネスメールがままならないうちは、先輩MRにメールの添削もお願いした。こうした周囲の長所をすぐに自身に取り入れる柔軟な姿勢が住母家さんのスゴサの秘密なのかもしれない。

 

 

Smart 施設の状況を理解
医療従事者目線で情報提供

 

「欲しい情報を押し付けがましくなく提供する。プラスアルファの情報が役に立つ」(内田雅士さん)

 

千葉大学病院薬剤部と県内の調剤薬局を結ぶ“薬薬連携の会”の立ち上げに昨年、携わった。抗がん剤や肺高血圧症などリスクのある薬剤も院外処方になったことを知り、薬剤部長と相談して、企画立案に至った。会を通じ、処方箋上に検査値を明記する取り組みにもつながった。「県内全域から疑義照会が来るのが理想。そのサポートをしたい」と語る。

 

ただ、薬剤部が評価するのはこうした取り組みだけではない。医療従事者のニーズをきちんと把握し、必要な情報提供を行う受け手のニーズに敏感な日常のMR活動を評価する。

 

印象に残るエピソードもある。同院では2年前、深在性真菌症治療薬・ジフルカンドライシロップを採用した。懸濁の必要性がある新剤型のため、患者への服薬指導が欠かせないが、患者用説明資料は同院の状況にマッチするものではなかった。住母家さんは、すぐに製剤情報を調べ、担当薬剤師といかに服薬指導すべきか議論を重ねた。結果として、最適な形での患者への情報提供が可能になったという。グイグイ情報提供を進めるタイプではないが、薬剤部が必要とする情報は必ず届ける。処方医を説得するために、データを必要とする薬剤部の心に響いた。

 

「新薬の方が医療従事者も知らないことが多いだろうというイメージを持っていたが、そうではなかった。後発品になっても情報はアップデートされる。先入観を持たないことを意識している」と住母家さん。「その先生の専門や診ている患者さんなどは気をつけるようになった」――。すでに使用経験が多く積まれている薬剤だからこそ、医療従事者側のニーズも多岐にわたる。自身を「聞き役」と分析する住母家さん。エスタブリッシュ医薬品を担当するからこそ、相手ときちんと向き合い、ニーズを引き出す“聞く力”、そして個々に合わせた情報提供が重要と言えそうだ。

 

 

Sweet
相手に嫌われない空気感

 

「同じ情報提供を受けても良い気分になるのは、相手の話し方にもよる。住母家さんは、その空気感をもっている」(同院・薬剤主任 横山威一郎さん)

 

愛されキャラ、自然体など、その人となりも評価される住母家さん。長所は、「人に嫌われないところ」と自身も語る。

 

新人で開業医を担当していた際に、苦手だと感じる医師がいた。質問に対して間違えた答えをしてしまい、激しく注意を受けた。しかし、その後、「一番仲良くしてくれて、今でも付き合いがある」。

 

その心は――。「厳しいことを言ってくれる先生ほど、自分のことを考えていてくれる。そういう先生ほど、しっかり情報で返していかないといけないと思った。自然と訪問頻度も増えた」。周囲への感謝を忘れない謙虚なその姿勢が医療従事者からの信頼を勝ち得ている。

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