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抗PD-1抗体/抗PDL-1抗体市場、期待外れを予想:米アナリスト

公開日時 2015/04/09 03:50

期待が高まっているがん免疫療法の抗PD-1抗体および抗PDL-1抗体のがん治療薬市場は、意外に伸びないと同剤開発企業には水を差すような予想をしている米アナリストについて、ロイター通信3月31日付が報じた。


新規証券アナリスト企業Foveal社のAmit Roy氏(前野村證券アナリスト)は、「我々は、抗PD-1抗体および抗PDL-1抗体治療薬のグローバル市場規模は、楽観的な見方では200-300億ドルであるが、実質的には種々のリスクを考慮しない試算で100億ドル程度と結論付けた」と話している。


同氏らは、PD-1抗体の高い効果を評価するが、患者を選択する必要があり、乳がんや大腸がん患者を層別にして投与する必要がある点を問題視している。現段階では、抗PD-1抗体および抗PDL-1抗体医薬は黒色腫や血液がんに効果が高いと言われ、市場性の高い乳がんや大腸がんの臨床試験も実施されているが、同氏らはそれらの適応については期待していないようだ。


さらにRoy氏は、「このようなことが使用の限界を示し、もしPD-1抗体が、予想より治療期間が短かったら売上にはさらに否定的なものとなる」と説明する。


Roy氏によると、これら薬剤は現在、病勢進行まで処方されているが、今後、長期にわたる奏功が増加すると見込まれ、このことは、短期の投与を示唆しているという。同氏は、投与期間が8週から16週の範囲の期間に短縮するとPD-1抗体市場は、29億ドルから58億ドル程度の範囲へと半減すると予測している。


抗PD-1抗体のOpdivo(ニボルマブ)は、米国ではブリストルマイヤーズスクイブ(BMS)が今年、悪性黒色腫の適応で発売予定である。国内では、創製企業の小野薬品が昨年9月に発売している。米メルクは、米国では、すでにPD-1抗体Keytruda(pembrolizumab)を悪性黒色腫の治療薬として発売している。このほか、ロシュとアストラゼネカがPD-1抗体/PDL-1抗体医薬を開発している。



 

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