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インド・GEメーカー 中南米への事業展開や売却など模索

公開日時 2015/07/02 03:50

 インドのジェネリックメーカーは、米国への企業展開から、中南米への事業展開や事業売却などに動いている。米食品医薬品局(FDA)は、品質確保に力を入れており、ランバクシー社にGMP違反で5億ドルにのぼる罰金を科すなど厳格な規制を敷いている。インドのGE企業はこうした状況を踏まえ、経営転換を迫られていると言えそうだ。米・ロイター通信が6月29日に報じた。


インドのジェネリックメーカーの品質確保としては、ランバクシー社のGMP違反が記憶に新しいが、この問題は1社にとどまらず、多くのインドのジェネリックメーカーが直面する課題でもある。インド国内で価格が厳しくなる中で、
市場規模が大きい米国市場の魅力は大きかったが、インドで売上4位の製薬企業であるCipla社のSubhanu Saxena CEOは、「インド企業がグローバルにプレゼンスを持ちたいなら投資をしなければならない。それができなければ、米国以外の市場へ集中するか、インド以外での業務を縮小するかどちらかしかない。今後そうなるだろう」と指摘する。


ムンバイ市の製薬企業Hikal社のAshok Anand社長は、「FDAの厳格な規制に対応できなければ、売却がひとつの選択肢だ」と話す。


◎インド企業 米国での成長率は対前年比14%増 12年からは半減も



米国における売上への影響はすべてのインド企業が感じていることのようだ。FDAの審査厳格化により、インドのGEメーカーの製造承認取得は遅れているという。インドの証券会社Edelweiss社は、2015年3月までの1年間ではインド企業の米国での成長率は対前年同期比14%増だったが、これは2012年3月までの1年間の成長率の半分以下だとしている。


一方で、Glenmark社やAurobindo社などインドの大手ジェネリックメーカーは、競争相手が減少することで、価格のプレッシャーも弱まるの好機ととらえている。


米国市場にとどまる企業は、高レベルの品質検査機器、品質管理担当者の教育やそのチーム育成に大きな投資を行っている。あるコンサルタントによれば、コンプライアンスに投資する額はインド大手製薬企業の売上の6~7%に達しているという。


しかし、インド企業に対する米国からの輸出禁止命令は2013年の21件から14年には8件に減少したものの、GMP違反は報告されている。その原因として、インドの「その場しのぎ」(quick fix)文化とコンプライアンスを優先しないという態度があるとの指摘もある。


インドのある中小製薬企業の財務担当幹部は、「インド企業は、中南米のような需要は大きいが規制の少ない市場を選択できる。ただ、利鞘が少ないことに我慢しなければならないが・・」と話している。

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