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米ギリアド・ミリガン社長 巨額再算定の議論けん制 自社品が対象で

公開日時 2015/12/04 03:52

米国ギリアド・サイエンシズのジョン F. ミリガン社長兼最高執行責任者は12月3日、東京都内で会見し、年間売上が1000億円以上などの要件を満たした新薬の薬価を最大50%引き下げる巨額再算定ルールについて、「ルールを適用する時は公正性が必要だ」と議論をけん制した。巨額再算定ルールは2日の中医協で議論の俎上にのったもので、対象候補に同社の経口C型肝炎治療薬のソバルディやハーボニーが挙がっている。

ソバルディ、ハーボニーとも投与12週時点のウイルス消失率(SVR)は90%以上で、ハーボニーは国内フェーズ3試験でSVRが100%だった。ミリガン社長は、「当社製品による治療にアクセスすると、12週間という短期間で治癒する。このため一気に売り上げが伸びる。今までの他の医薬品カテゴリーと違うということが十分理解されていない」と指摘し、怪訝な表情を見せた。「長期的な医療保険にかかる費用もみないといけない」とも強調し、肝炎の治癒が、より医療費が必要となる肝がんなどへの進展抑制につながることを理解してほしいとも訴えた。

会見に同席した同社日本法人の折原祐治社長も、ソバルディは今年5月、ハーボニーは同8月に薬価収載されたことを引き合いに、「薬価をいただいてまだ半年も経っていない段階で、(巨額再算定ルールが)出てきた。率直に驚いている」とし、「もう少し状況をみて、場合によっては当局の見解や指導をいただきながら対応したい」と語った。

■B型肝炎、がん領域で新薬投入計画も取引卸は白紙

同社日本法人は2013年に設立され、MR数は150人。ソバルディが自社販売第一号製品、ハーボニーが第二号製品で、両剤とも取り引きしている全国卸はスズケンと東邦薬品に限定している。取引卸を限定した理由について折原社長は、「いろいろな要素を考えた結果」とし、「何よりも最初に考えたのは、当社製品を肝臓の専門医にいかに理解していただくかということであり、最も大事な要素だった。150人の営業体制では不十分で、(卸にも)いかに製品説明してもらうか、ということが選択理由のひとつ」と振り返った。

今後、B型肝炎領域やがん領域で新薬を開発・上市する計画だが、取引卸については「今後は全くわからない。新たなビジネス展開をにらみながら流通を考えていきたい」と話した。

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