2014年度の国内疼痛薬市場 前年度比2.1%減の3790億円 NSAIDのGE影響大きく
公開日時 2016/02/02 03:50
マーケティングリサーチなどを行う総合企画センター大阪はこのほど、国内の2014年度疼痛薬市場が3790億円、前年度比2.1%減だったとの調査結果をまとめた。最大市場を形成するNSAIDが後発品のシェア拡大と薬価引き下げなどにより前年度比13.5%減となったため、市場全体もマイナス成長となった。新薬の上市が相次いだオピオイド市場は前年度比13.2%増と2ケタ成長した。
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この調査結果は、日・米・欧3極の疼痛薬市場について、国内外企業約70社の公表データなどをもとにまとめたもの。調査期間は15年8月~11月。
日本市場をみると、NSAIDの市場規模は1781億円で、特に外用剤のGEが市場縮小に影響した。オピオイド市場は789億円で、10年以降に「フェントステープ」「トラムセット」「トラマール」「ワンデュロパッチ」「ノルスパンテープ」「タペンタ」といった新薬の相次ぐ上市があり、市場成長が続いている。
また、COX-2阻害薬は418億円で、前年度比5.6%減。同社は市場縮小の要因として、14年4月の消費増税の影響を指摘している。片頭痛治療薬は143億円、同4.0%減で、トリプタン系製剤の売上減少が背景にあるとしている。
◎日米欧3極の疼痛薬市場 合計2兆円以上に
14年度の日・米・欧3極の疼痛薬市場は計2兆213億円で、前年度比1.7%減だった。内訳は、米国が1兆1309億円(前年度比5.6%減)、欧州が5114億円(同8.5%増)、日本が3790億円――。種類別では、市場規模が大きい順にオピオイドが7025億円(同4.1%増)、NSAIDが3677億円(同1.3%減)、COX-2阻害薬が2536億円(同2.5%減)、片頭痛治療薬が1288億円(同1.0%減)だった。