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米FDA IFNフリーの新規C型肝炎治療薬Zepatierを承認

公開日時 2016/02/02 03:50

 米食品医薬品局(FDA)は1月28日、新規C型肝炎治療薬でNS3/4Aプロテアーゼ阻害薬・グラゾプレビル+NS5A阻害薬のエルバスビルの配合剤Zepatier(米メルク)を承認した。適応は、成人におけるC型肝炎ウイルス(HCV)遺伝子型1および4の感染による慢性肝炎。抗ウイルス薬・リバビリンの併用の有無によらず、投与できる。

同剤は、肝硬変を発症している患者や、ペグインターフェロン(PEG‐IFN)+リバビリンでの未治療・治療によらず、効果を発揮したのが特徴。安全性及び有効性は、肝硬変を併発している、あるいは併発していない、HCV遺伝子型1および4感染患者1373例を対象に検証された。遺伝子型1患者での全体の持続性ウイルス学的著効率(SVR)は94-97%、遺伝子型4患者ではSVRは97-100%だった。SVRを最大化するために、患者やウイルスの特性に合わせ、リバビリンの併用あるいは非併用での治療期間について推奨を行っている。

リバビリン併用下での主な副作用は、疲労感、頭痛、悪心などで、リバビリン併用の場合は、貧血及び頭痛。

ラベルでは、臨床試験で一般的に投与開始8週目以降に肝酵素が正常値の上限の5倍以上に上昇する症例が1%生じているとの警告が記述されている。このため、同剤の治療開始あるいは治療中の一定の時点で肝機能検査を実施することが推奨されている。

同剤は、米メルク社(本社:ニュージャージー州ホワイトハウスステーション)が販売する。Merck Research LaboratoriesのRoger M Premutter所長は、「世界的なHCV感染蔓延の解決に役立つには継続的なイノベーションが必要だ」としたうえで、「Zepatierの承認は、我々がHCV感染患者の治療法改善に一貫して取り組んでいることの証であり、米国の患者と医師にこのイノベーションを届けることに我々は熱意を持っている」との意欲を示した。

FDA医薬品評価研究センター(CDER)のEdward Cox抗菌剤製品部長は、「本日の承認は、IFNを必要とせずに遺伝子型1および4のHCV感染患者に対する新たな治療選択しを提供する」と同剤の登場を歓迎した。


米国疾病予防管理センター(CDC)によると、米国では約300万人がHCVに感染しており、遺伝子型1が最も多く、遺伝子型4は極めてまれな遺伝子型の1つである。
 

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