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米FDA ジカウイルス研究用マウスモデルを開発

公開日時 2016/11/25 03:50

米食品医薬品局(FDA)の研究者らがジカウイルス研究用マウスモデルを新たに開発した。FDAが11月17日発表した。同論文は科学誌「PLoS Pathogens」に掲載された。今回開発されたマウスモデルは、ジカウイルス感染症に対するワクチンや治療法を開発するためにジカウイルスの働きや特徴を明らかにする目的を持つ。


近年のジカウイルスの蔓延と新生児における小頭症や成人におけるギランバレー症候群のような神経障害や複雑な先天性症候群との関係が問題とされるなか、ウイルス感染の病理を明らかにするための動物モデルの必要性が増してきた。


マウスにおけるジカウイルス感染の発症メカニズムや長期的影響をより理解するためには、ヒトにおけるジカウイルスとの闘いを見つける方法に役立つと考えられる。過去の研究では免疫系を減弱させたマウスのみがジカウイルスに感染しやすいことを示していたが、同研究では健常な免疫系を持った新生児マウスも感染しやすいことを示している。

FDAのDaniela Vertheli免疫試験室長は、「長期的な影響を含め、ジカウイルスの働きについては未解明かつ基本的な疑問が残されている」と指摘。「このマウスモデルは、ジカウイルスが体内でどのように複製され、拡散するのかについての研究や理解を目的とした新たなツールを研究者らに提供する」とコメントした。


同論文で紹介されたマウスモデルは、C57BL/6というマウス株で、この株の新生児マウスはジカウイルスに感受性を持ち、感染後12日で神経学的症状を発現した。これらマウスは結果的には疾患から回復し、ジカウイルス治験ワクチンおよび治験薬の早期探索の手段およびウイルスの長期的影響の研究への機会を提供した。


FDAのLuciana Borio最高科学責任者代理は、「FDAはジカウイルス流行に対する公衆衛生問題を最優先に考えている」と述べたうえで、「我々は、ジカウイルスのような新興感染症の脅威を緩和するのに役立つ製品開発・供給を促進するために最大限、我々の専門知識と権限を活用する準備はできている」とジカウイルス感染症対策に意欲を示した。

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