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米FDA SMA初の治療薬Spinrazaを承認

公開日時 2017/01/11 03:50

米食品医薬品局(FDA)は2016年12月23日、遺伝性疾患である脊髄性筋萎縮症(SMA)に対する初の治療薬となるSpinraza(nusinersen)を承認した。同剤の適応は、成人および小児におけるSMAで、脊髄液中に直接注射する。同剤は、迅速承認、優先審査および希少疾病薬の指定を受けた。

米Ionis Pharmaceuticals社(本社:カリフォルニア州カリスバッド)が開発、米Biogen 社(本社マサチューセッツ州)が販売する。

Biogen社のGeorge A Scangos CEOは、「Spinrazaは、SMA患者コミュニティに新たな希望を与え、破壊的に人生を変えてしまう疾患の患者の生命予後に明らかな違いをもたらす最先端科学を応用している我々の使命を象徴するものである」とコメントした。さらに、臨床試験に登録した患者と家族に謝辞を述べたうえで、「開発プログラムに取り組んだIonis社の仲間による重要な仕事に対して謝意を表したい」と話した。

FDA医薬品評価研究センター(CDER)のBilly Dunn神経製品部長は、「SMAは、小児において遺伝性疾患による死亡原因では最も多く、また、人生の如何なるステージでも影響を及ぼすので、その治療薬が長いこと求められていた」と述べたうえで、「FDAは、今回、想定よりも早く当該企業に臨床試験結果の分析をするよう勧めたように、希少疾患に対する安全かつ有効な薬剤の開発促進や承認の迅速化に取り組んでいる。我々は審査を素早くするよう心掛け、このように身体を衰弱化する疾患に対する薬剤の初めての承認を見ることを喜んでいる」とコメントした。

SMAは、筋肉の運動を司る下位運動ニューロンの先天的な欠損により筋の萎縮や脱力を来し、歩行困難、嚥下障害、呼吸障害などを引き起こす重篤な疾患。発症年齢は多様である。

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