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米AAM スペシャリティー領域の薬価3倍強に伸長 後発品普及訴える

公開日時 2018/04/05 03:50

米ジェネリック医薬品協会(AAM)は3月28日、処方せん薬の薬価高騰問題の原因や解決法などを解説し、改めて後発品やバイオシミラーの普及促進を訴えた。

AAMはまず、薬価高騰が続く背景には、高価な新薬(スペシャリティ・ドラッグ)が毎年のように発売されることと、新薬企業の特許保護の乱用があるとの見方を示した。AAMは、AARP(全米退職者協会)の調査データを引用。高薬価が目立つスペシャリティ・ドラッグの年間平均薬剤費は、2006年の1万8000ドルから2015年には5万2000ドルへと3倍近くに高騰したと指摘した。

AAMは、ブランド品が薬剤費の金額ベースでは77%を占めるために、高価なブランド品のために患者は高い自己負担、高い保険料、高い控除額などに悩まされていることを指摘する。さらに納税者は、メディケア(公的高齢者保険)やメディケード(公的低所得者保険)の高騰する医療費も負担することになる。

高騰する薬剤費と患者負担を軽減するために、後発品とバイオシミラーの普及が有用であることはすでに証明されていると改めて訴えている。後発品が上市され、市場競争が巻き起こると、先発品の80~85%引きなどで販売されることがある。一方で、米国でのバイオシミラーの普及は欧州に遅れをとっており、バイオシミラーの普及により、今後10年間で540億ドルの薬剤費が節減できると予測されている。

AAMは、米国では自己負担額が高いために患者が処方せんを廃棄してしまうケースがあるが、後発品は保険加入者ならば、1処方当たりの負担額は9割が20ドル以下であるとして、処方せんを廃棄するケースは減少すると見ている。

AAMは、先発品企業の団体が毎週のように高薬価問題を取り上げ、その原因としてサプライチェーンの関係者の関与を上げるキャンペーンを展開しているが、誰が値上げをし、値上げで利益を上げているのかとブランド品企業を批判した。その上で、AAMは、「今こそ、高騰する薬価について何かをする時だ」と強調し、「競争を促し、特許保護乱用を止め、常識的な価格に戻そう」と呼びかけた。

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