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米FDA PKU治療薬Palynziqを承認

公開日時 2018/06/01 03:50

米食品医薬品局(FDA)は5月24日、米BioMarin Pharmaceutical Inc社のフェニルケトン尿症(PKU)治療薬Palynziq(pegvaliase-pqpz)注射剤を承認した。

PKUは、アミノ酸の一種であるフェニルアラニンを分解する酵素の先天的な欠損により発症する。このため、未治療のままだと、フェニルアラニンが体内に蓄積され、知的障害、神経発達障害および精神障害を招来する。Palynziqは、既存療法で血中のフェニルアラニン濃度をコントロールできないPKU患者に対する酵素補充療法である。

同剤の臨床試験における主な副作用は、注射部位反応、関節痛、頭痛、悪心、眩暈、腹痛、疲労感、咽頭痛、嘔吐、咳嗽、下痢など。重篤な副作用には、アナフィラキシーショックが出現したため、ラベルには黒枠警告でその旨記載された。あわせて、同剤は、市販後監視の厳格さを示す、リスク評価緩和戦略(REMS)の報告対象となった。

BioMarin社のJean-Jaques Bienaime 会長兼CEOは、「BioMarinは、既存の治療オプションでフェニルアラニンをコントロールできない成人PKU患者にこの重要な新規治療法を提供できることにワクワクしている」と述べたうえで、「Palynziqの承認は、PKU患者に治療法をもたらそうと献身的に働いてきた我が社の従業員の10年間にわたる辛抱強さの頂点である」と話した。さらに、「我々は、この有効な治療法承認を導くに至った臨床試験に参加したPKU患者と医療関係者に感謝する」と述べた。

FDA医薬品評価研究センター(CDER)のJulie Beiz医薬品第2部長は、「本剤は、既存の治療オプションでは血中のフェニルアラニンをコントロールできないPKU患者のアンメット・ニーズを満たすのに役立つ新規の酵素補充療法である」と同剤の登場を歓迎した。

なお、米国では、PKU患者は、1万人から1万5000人に1人といわれている。

 

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