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厚労省 新薬20製品を承認 塩野義の小児AD/HD治療薬など

公開日時 2019/03/27 03:51

厚生労働省は3月26日、新薬として20製品33品目を承認した。この中には、塩野義製薬が小児のAD/HD治療薬として承認申請したビバンセカプセル(一般名:リスデキサンフェタミンメシル酸塩)がある。覚醒剤原料を用いているため、厳格な流通管理を義務付ける。また、同日に再生医療等製品として承認されたCAR-T細胞療法キムリアの使用に伴い用いる薬剤も承認となった。

新薬として承認された品目は次のとおり(カッコ内は一般名、申請企業名)。

ビバンセカプセル20mg、同30mg(リスデキサンフェタミンメシル酸塩、塩野義製薬):「小児期における注意欠陥/多動性障害(AD/HD)」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。再審査期間8年。薬効分類:1179。
 
ドパミンとノルアドレナリンの遊離促進・再取り込み阻害薬。6歳~17歳の患者が対象となる。神経伝達物質の働きを強めることにより、AD/HDの諸症状を改善すると考えられている。
 
同剤は、新たに社外委員会を組織し、適正使用管理システムを構築して流通量などを一元管理すること、医療機関や薬局に管理システムへの登録を義務づける。また卸売販売業者に対しては、登録施設以外への納入を禁止する。
 
これら流通管理の遵守に同意し、AD/HDの治療に精通し、薬物依存を含む同剤のリスク等を十分に管理できる医療機関・薬局のみで扱われるようにすることを承認条件とした。また、「使用実態下における乱用・依存性に関する評価が行われるまでの間は、他の治療薬が効果不十分な場合にのみ使用されるような必要な措置を講じる」ことも承認条件となった。
 
武田薬品とプロモーション提携している。
 
アーリーダ錠60 mg(アパルタミド、ヤンセンファーマ):「遠隔転移を有しない去勢抵抗性前立腺がん」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。再審査期間8年。薬効分類:429。
 
アパルタミドは、▽アンドロゲンがアンドロゲン受容体に結合するのを阻害する▽アンドロゲン受容体ががん細胞核内に移行するのを止める▽アンドロゲン受容体ががん細胞のDNAに結合するのを阻害する――との3つの方法でがん細胞の増殖を阻害する。経口アンドロゲン受容体シグナル伝達阻害薬で、アステラス製薬のイクスタンジ(一般名:エンザルタミド)と同じ作用機序だが、イクスタンジは遠隔転移の有無にかかわらず使えるが、アーリーダは非転移性の患者が対象となる。通常、成人に対し1日1回240mg投与。
 
フェーズ3の「SPARTAN試験」では、前立腺特異抗原(PSA)倍加時間が10か月以下の遠隔転移を有しない去勢抵抗性前立腺がん患者を対象に、同剤とプラセボを比較した。その結果、主要評価項目の無転移生存期間(MFS)の中央値は、アパルタミド群が40.51か月と、プラセボ群15.70か月と比べ統計学的に有意な延長を示した。添付文書では、この「臨床成績を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと」と明記した。
 
日本新薬とプロモーション提携している。
 
フェインジェクト静注500mg(カルボキシマルトース第二鉄、ゼリア新薬工業):「鉄乏性貧血」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。再審査期間8年。薬効分類:3222。
 
類薬にはフェジン静注がある。それに対しフェインジェクトは1回あたりの投与鉄量は500mgと、必要な鉄量を比較的少ない投与回数で投与できるのが特徴。同剤は、経口鉄剤が服用できない場合や、多量の出血などで鉄の損失が多く、経口剤では補充が不足する場合などに用いるという位置づけ。
 
アセレンド注100μg(亜セレン酸ナトリウム、藤本製薬):「低セレン血症」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。再審査期間8年。薬効分類:322。
 
厚労省の「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」を経て開発公募品目となり、藤本製薬が開発した。現在まで、セレンの補充を目的とするセレン製剤は承認されておらず、施設ごとの倫理委員会に使用許諾を得たうえで、病院や患者が薬剤費を負担して使用するという状況が続いていたという。
 
同疾患は、微量元素のセレンが欠乏することでおこる疾患で、視力障害や知覚障害、心筋障害などを主な症状とする。重篤な場合は、不整脈で死に至ることもある。厚労省によると、国内の患者は19万人と推定されている。
 
ラビピュール筋注用(乾燥組織培養不活化狂犬病ワクチン、グラクソ・スミスクライン):「狂犬病の予防及び発病阻止」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。再審査期間8年。薬効分類:631。
 
現在、狂犬病ワクチンを製造販売しているのはKMバイオロジクス(販売:アステラス製薬)のみ。同社は「狂犬病は有効な治療法が確立されていないことから、ワクチンによる感染予防および発病阻止が極めて重要。GSKはその社会的背景や必要性を考慮し、本剤の開発・申請した」としている。
 
ピリヴィジェン10%点滴静注5g/50mL、同10g/100mL、同20g/200mL(pH4処理酸性人免疫グロブリン、CSLベーリング):「慢性炎症性脱髄性多発根神経炎の筋力低下の改善」「慢性炎症性脱髄性多発根神経炎の運動機能低下の進行抑制(筋力低下の改善が認められた場合)」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。再審査期間8年。薬効分類:634。
 
ハイゼントラ20%皮下注1g/5mL、同2g/10mL、同4g/20mL(pH4処理酸性人免疫グロブリン(皮下注射)、CSLベーリング):「慢性炎症性脱髄性多発根神経炎の運動機能低下の進行抑制(筋力低下の改善が認められた場合)」の効能・効果を追加する新効能医薬品。再審査期間4年。薬効分類:634。
 
適応疾患は国の指定難病の1つ。2か月以上にわたり、四肢の筋力低下やしびれ感をきたす。左右対称性に腕が上がらなくなる、握力が低下して物をうまくつかめなくなるなどの症状がある。国内の患者は約4600人。
 
ピリヴィジェンでは、筋力低下の改善と、運動機能低下の進行抑制の2つの効能・効果をもつが、ハイゼントラの効能・効果は運動機能低下の進行抑制のみ。基本的には、ピリヴィジェン点滴静注により筋力低下を改善したあと、同剤を続けるか、ハイゼントラ皮下注に切り替えるかの選択ができるようになる。人免疫グロブリンの皮下注製剤は初めて。
 
ロスーゼット配合錠LD、同HD(エゼチミブ/ロスバスタチンカルシウム、MSD):「高コレステロール血症、家族性高コレステロール血症」を効能・効果とする新医療用配合剤。再審査期間4年。薬効分類:218。
 
小腸からコレステロールの吸収を阻害するゼチーア錠の有効成分であるエゼチミブと、コレステロールの生合成を阻害するロスバスタチンカルシウムの配合剤。通常、成人に対し食後に1日1回1錠。
 
MSDは18年にエゼチミブとアトルバスタチンカルシウムを配合したアトーゼットの承認を取得、同年4月に発売し、バイエル薬品と共同販売している。ロスーゼットも両社の契約により、承認されれば共同販売となる。
 
スキリージ皮下注75mgシリンジ0.83mL(リサンキズマブ(遺伝子組換え)、アッヴィ):「既存治療で効果不十分な尋常性乾癬、関節症性乾癬、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。再審査期間8年。薬効分類:399。
 
同剤は、炎症に関わるIL-23を阻害する作用を持つ。成人に1回150mgを初回に投与後、12週間間隔で投与する。
 
テリルジー100エリプタ14吸入用、同30吸入用(フルチカゾンフランカルボン酸エステル/ウメクリジニウム臭化物/ビランテロールトリフェニル酢酸塩、グラクソ・スミスクライン):「慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎、肺気腫)の諸症状の緩解(吸入ステロイド剤、長時間作用性吸入抗コリン剤及び長時間作用性吸入β2刺激剤の併用が必要な場合)を効能・効果とする新医療用配合剤。再審査期間6年。薬効分類:229。
 
汎用されている吸入ステロイド(ICS)、長時間作用性吸入抗コリン剤(LAMA)、長時間作用性吸入β2刺激剤(LABA)の配合剤。です。複数の吸入器を用いず、1日1回で必要な薬剤を投与できる。
 
配合用量は、フルチカゾンフランカルボン酸エステル100μg、ウメクリジニウム臭化物62.5μg、ビランテロールトリフェニル酢酸塩25μg。
 
スマイラフ錠50mg、同錠100mg(ペフィシチニブ臭化水素酸塩、アステラス製薬):「既存治療で効果不十分な関節リウマチ(関節の構造的損傷の防止を含む)」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。再審査期間8年。薬効分類:399。
 
種々の炎症性サイトカインによる細胞内シグナル伝達に役割を果たすJAKを阻害することで、関節リウマチにおいて関節の炎症や破壊を引き起こす細胞の活性化や増殖を抑制する作用を持つ。通常、成人に対し150mgを食後に1日1回。
 
アステラスが創製した経口JAK阻害薬。関節リウマチに対するJAK阻害薬は3製品目。
 
レブコビ筋注2.4 mg(エラペグアデマーゼ(遺伝子組換え)、帝人ファーマ):「アデノシンデアミナーゼ欠損症」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。希少疾病用医薬品。再審査期間10年。薬効分類:395。
 
アデノシンデアミナーゼ(ADA)欠損症は、遺伝子変異が原因で酵素のADAの産生できなくなることで、血液中のリンパ球が減少し、感染症を発症しやすくなる指定難病。重症免疫不全や成長障害などを引き起こす。発生頻度は20~100万人に1人で、重症感染症で1歳前後までに死亡するケースも少なくないという。同剤はADAの活性を補い、代謝異常を改善するとされる。承認されれば日本で初めての治療薬となる。
 
治療の第一選択は造血幹細胞移植だが、困難な場合は酵素補充療法が選択となる。英シグマタウ社が創製し、帝人が同剤を国内独占的開発・販売契約を締結。帝人ファーマが開発してきた。厚労省の「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」を経て、開発企業の公募が行われ、帝人ファーマが申し出た。
 
リサイオ点滴静注液100mg(チオテパ、大日本住友製薬):「小児悪性固形腫瘍における自家造血幹細胞移植の前治療」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。迅速審査。再審査期間8年。薬効分類:421。
 
小児がんの治療には、抗がん剤や放射線照射を極量まで増やす骨髄破壊的な前治療を行って難治がんを根絶した後に、正常な造血幹細胞を経静脈的に輸注して造血能の再構築を図る「造血幹細胞移植」(HSCT)という治療法があり、チオテパはこの「前治療」に用いる。
 
もともと同剤はDNA合成阻害作用を持つ抗腫瘍性アルキル化剤で、かつてテスパミン注射液の名称で販売していた。09年に販売を中止したが、海外で造血幹細胞移植の前治療薬として承認されてから、日本でも使えるよう関連学会から要望が出されていた。厚労省の「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」を経て、開発企業の公募が行われ、大日本住友が申し出た。
 
ビクタルビ配合錠(ビクテグラビルナトリウム/エムトリシタビン/テノホビル アラフェナミドフマル酸、ギリアド・サイエンシズ):「HIV-1感染症」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品・新医療用配合剤。希少疾病用医薬品。再審査期間10年。薬効分類:625。
 
新規のインテグラーゼ阻害薬ビクテグラビル50mg、核酸系逆転写酵素阻害薬のエムトリシタビン200mgとテノホビル アラフェナミド25 mgを配合したもの。1日1回投与。
 
同剤は、ギリアド日本法人が自ら製造販売を行う最初のHIV関連製品となる。ギリアドは日本でHIV領域の自社販売に乗り出し、事業拡大を図る方針。
 
デュピクセント皮下注300mgシリンジ(一般名:デュピルマブ(遺伝子組換え)、サノフィ):「気管支喘息(既存治療によっても喘息症状をコントロールできない重症または難治の患者に限る)」を効能・効果に追加する新効能・新用量・その他の医薬品。再審査期間は残余(2026年1月18日)まで。薬効分類:449。
 
気管支喘息に適応を持つ他の抗体医薬の効能・効果は、「既存治療によっても喘息症状をコントロールできない難治の患者に限る」と、コントロール不良の難治患者を適応にしているが、同剤は「重症または難治の患者」と「重症」が含まれ適応がやや広い。そのため同剤は、高用量ではなく、中用量以上の吸入ステロイド薬、その他長期管理薬を併用しても全身性ステロイド薬の投与等が必要な喘息増悪をきたす患者に投与すると、添付文書に明記した。
 
同剤は、慢性的な炎症で中心的な役割を果たしているとされるIL-4、IL-13のシグナル伝達を阻害する作用を持つ。成人と12歳以上の小児が投与対象で、初回の600mgを投与し、その後は1回300mgを2週間間隔で投与する。現行の効能・効果は「既存治療で効果不十分なアトピー性皮膚炎」。
 
フォシーガ錠5mg、同10mg(ダパグリフロジンプロピレングリコール水和物、アストラゼネカ):「1型糖尿病」の効能・効果を追加する新効能・新用量医薬品。再審査期間4年。薬効分類:396。
 
同剤はSGLT2阻害薬で、すでに2型糖尿病治療薬として販売されている。SGLT2阻害薬の1型糖尿病適応は、アステラス製薬のスーグラ錠が18年12月に承認を取得している。
 
アクテムラ点滴静注用80mg、同200mg、同400mg(トシリズマブ(遺伝子組換え)、中外製薬):「腫瘍特異的T細胞輸注療法に伴うサイトカイン放出症候群」を効能・効果とする新効能・新用量医薬品。迅速審査品目。再審査期間4年。薬効分類:639。
 
サイトカイン放出症候群(CRS)は、CAR-T療法で発現率が50%以上という高頻度にみられる副作用で、過剰な免疫反応に伴い、細胞から多量のサイトカインが放出され、血中のサイトカイン濃度が高度に上昇することが原因で起こる。症状の多くは、発熱や筋肉痛などの軽度から中等度のインフルエンザ様のものだが、一部の患者では、重度の低血圧、頻脈、呼吸困難などが誘発され、死亡することもある。
 
この副作用に対し同剤は、サイトカインの1つ、インターロイキン6(IL-6)の働きを抑える作用を持つ。国内で同適応症を効能・効果とする薬剤は他にない。キムリア以外の腫瘍特異的T細胞輸注療法にも用いることができる。
 
オノアクト点滴静注用50mg、同150mg(ランジオロール塩酸塩、小野薬品):「生命に危険がある不整脈(心室細動、血行動態不安定な心室頻拍)で難治性かつ緊急を要する場合」を効能・効果に追加する新効能・新用量医薬品。希少疾病用医薬品。再審査期間10年。薬効分類:212。
 
主に心臓に多く存在するβ1受容体を選択的に遮断する交感神経緊張の緩和作用により、電気的除細動などで不整脈を停止後、心室細動などの再発を抑制する作用を持つ。
 
リツキサン点滴静注100mg、同500mg(リツキシマブ(遺伝子組換え)、全薬工業):「CD20陽性の慢性リンパ性白血病」を効能・効果に追加する新効能・新用量医薬品。希少疾病用医薬品。再審査期間10年。薬効分類:429。
 
抗CD20モノクローナル抗体。厚労省の「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」の検討を経て、厚労省から開発要請されたもの。同剤は、全薬工業と中外製薬が共同販売している。
 
ビンダケルカプセル20mg(タファミジスメグルミン、ファイザー):「トランスサイレチン型心アミロイドーシス(野生型及び変異型)」を効能・効果に追加する新効能・新用量医薬品。希少疾病用医薬品。再審査期間10年。薬効分類:219。
 
対象疾患は、トランスサイレチンと呼ばれる4つのサブユニット(四量体)からなる輸送タンパク質の不安定化によって引き起こされる進行性の希少疾病で、タンパク質の凝集、アミロイド線維を形成し、心臓内に沈着した結果、心不全が起こる。「先駆け審査指定制度」の対象品目で、2018年11月に承認申請していた。この疾患の治療薬は国内で初めて。

キムリアの前処置に用いる薬剤も承認
3月26日には、新薬以外の製品の承認もあった。この中には同日に承認となったCAR-T細胞療法キムリアの前処置に用いる薬剤も含まれる。

承認された薬剤は次のとおり(カッコ内は一般名、申請企業名)。
フルダラ静注用50mg(フルダラビンリン酸エステル、サノフィ)
▽注射用エンドキサン100mg、同500mg(シクロホスファミド水和物、塩野義製薬)
ベプシド注100mg(エトポシド、ブリストル・マイヤーズスクイブ)
ラステット注100mg/5mL(同、日本化薬)
エトポシド点滴静注液100mg「サンド」(同、サンド)
エトポシド点滴静注液100mg「タイヨー」(同、武田テバファーマ)
エトポシド点滴静注液100mg「SN」(同、シオノケミカル)
キロサイドN注400mg、同1g(シタラビン、日本新薬)
シタラビン点滴静注液400mg「テバ」、同1g「テバ」(同、武田テバファーマ)
トレアキシン点滴静注用25mg、同100mg(ベンダムスチン塩酸塩、シンバイオ製薬)
:いずれも「腫瘍特異的T細胞輸注療法の前処置」を効能・効果とするその他の医薬品。迅速審査品目。トレアキシンのみ再審査期間が残っており、2020年10月26日まで。
 
いずれもキムリアの承認に伴うもの。培養したCAR-T細胞を患者の体内に戻す際に、前処置として投与される。リンパ球中に過剰な免疫反応を抑制する働きをもつ制御性T細胞が多く存在するとCAR-T細胞の働きを抑えてしまうため、前もってリンパ球を減らすために投与する。キムリアの用法・用量に従って使用する。
 
▽点滴静注用ホスカビル注24 mg/mL(ホスカルネットナトリウム水和物、クリニジェン):「造血幹細胞移植後のヒトヘルペスウイルス6脳炎」を効能・効果に追加する新効能・新用量医薬品。迅速審査。再審査期間なし。
 
日本造血細胞移植学会による造血幹細胞移植後ヒトヘルペスウイルス6脳炎の治療薬としての開発要望を受け、厚労省の「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」が検討、医学・薬学上公知であるとして公知申請が妥当と判断したもの。学会の要望によると、脳炎を発症した20~30%の患者は脳炎により死亡し、生存者のうち約半数は記憶障害やてんかん等の後遺症が認められたと報告がある。日本にはこの適応症を持った治療薬がない。
 
リウマトレックスカプセル2mg(メトトレキサート、ファイザー):「局所療法で効果不十分な尋常性乾癬」「関節症性乾癬、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症」を効能・効果に追加する新効能・新用量医薬品。迅速審査。再審査期間なし。
 
追加する適応症は、日本皮膚科学会からの要望を受け、厚労省の「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」が検討、医学・薬学上公知であるとして公知申請が妥当と判断したもの。
 
イノラス配合経腸用液(一般名なし、イーエヌ大塚製薬):経管または経口による栄養補給に用いる類似処方医療用配合剤。再審査期間なし。
 
高齢者で体格が小さいといった維持エネルギー量が低い患者で栄養管理がしやすいように、1000kcal以上の他の経腸栄養剤より低い1日900kcalからの投与でビタミンや微量元素の摂取推奨量や目安量を充足できるように設計された。国内外の栄養学的知見を踏まえ、カルニチン、コリンも配合した。
 
効能・効果の「一般に、手術後患者の栄養保持に用いることができるが、特に長期にわたり、経口的食事摂取が困難な場合の経管栄養補給に使用する」は、他の栄養剤と同様。経管または経口で投与する。
 
ラフェンタテープ1.38mg、同2.75mg、同5.5mg、同8.25mg、同11mg(フェンタニル、日本臓器製薬):「非オピオイド鎮痛剤及び弱オピオイド鎮痛剤で治療困難な中等度から高度の疼痛を伴う各種がんにおける鎮痛(ただし、他のオピオイド鎮痛剤から切り替えて使用する場合に限る)」を効能・効果とする対象とする新剤形医薬品。
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