ファーマ・インサイト コーチングを前向きに活用する方法

公開日時 2009/11/18 04:01
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 ここ数年、ファーマ業界でも「コーチング」が流行しているようです。各社とも熱心に、所長やMRチームのリーダーにコーチング手法を教育していますが、残念ながらどうも現場レベルではうまくいっていないケースが多いようです。(ご自分のエリアではいかがでしょうか?)

 コーチングの導入は、年々厳しくなる環境下で売り上げを伸ばすためには絶対に必要な取り組みですが、ここでよく陥りがちな落とし穴をさけるためのヒントをお伝えしたいと思います。

まずはフィールドコーチングに集中する

 コーチングとは大まかに言うと「相手の能力に働きかけながら成果を生み出せるようサポートすること」ですが、色々な目的に応用が可能です。悩み解決のような「メンタルコーチング」、神経言語学的プログラミングの「コミュニケーション・スキル・コーチング」、生活と仕事のバランスなどを取り上げる「キャリア・コーチング」など、様々なタイプが存在します。製薬業界の営業現場では、例えば異業種から転職してきた中途採用MR、若手MR、女性MRなど、それぞれが持つ力を最大化するためには色々なコーチングが必要だと思います。しかしあえてはっきり書きますが、「メンタル」や「キャリア」の部分で「さあ、貴方がたは教育を受けたのだから、明日からメンバーのコーチングをしてください」といきなり伝えたとしたらどうなるでしょうか? コーチングする側もされる側もまるで落ち着かない雰囲気の中、とりあえず表面的な話だけをして、「やりました」という報告をして終わる可能性が高いでしょう。

 実りあるコーチングとは、双方が積極的に参加意欲を持って初めて成り立つ関係です。「キャリア」や「メンタル」といった課題の元でそういった関係を構築していくには、極めて高度なスキルと時間が必要です。ですから、是非お互い目に見える実りである「一緒に処方を取る」という共通課題からスタートするようにしてください。まずは「同行の改善」に集中することで、信頼関係のベースを作って欲しいのです。より深い、相手のモチベーションを引き出すような作業はその後にした方が良いでしょう。

同行中の「監督」意識

 弊社には「KANTOKU」と呼んでいるフィールド・コーチング・モデルがあります。今回は詳細は書きませんが、最も大事なポイントとなるのは、プレイヤーとコーチの役割をはっきりさせることです。色々な会社を見ていると、同行上の一番大きな問題は上司の「自己解決主義」にあると思われます。せっかくMR本人を観察するために同行しているのに、いざ面談に入ったらほとんど自分が話し、医師の質問や依頼にも直接答えたりしてしまうことも多いようです。こういうケースは「コーチする側」のエラーだと思いますが、コーチされるMRの立場からも、こういった失敗を防ぐ方法があります。同行日程を打ち合わせる際に、「今回はこの先生にXXXを伝えたいと思いますので、私の話法を聞いて、後でフィードバックして下さい」と事前に上司にインプットしておくのです。同行当日、面談の直前にも同じことを繰り返して上司にリマインドして下さい。成功するコーチング関係はお互いの信頼の元で構築されるものです。こういったオープンコミュニケーションを取る責任は双方にあります。“MRはフィールドに出ている選手、コーチは横から応援している存在”。このイメージを互いにしっかりと持ち、同行に出て下さい。


PS
このテーマについてはこれからも継続したいと思いますので、皆さんの経験を是非お聞かせ下さい。「こんな失敗同行ケース」など、どんなことでもかまいません。「MR編」「コーチ編」両方お待ちしています!

 


 セミナー風景ジェフリー・シュナック(Jeffrey B. Schnack) 1967 年米国生まれ。 米国とヨーロッパの大学院で国際政治経済学修士およびMBAを取得。1990年来日。外資系コンサルティング会社にて欧米企業のアジア戦略プロジェクトを 実行。その後JR東日本初の海外子会社代表などを務める。スリーロック株式会社は2004年より、製薬企業を対象に営業・マーケティング分野のコンサル ティング及び能力開発プログラムを実施している。
スリーロックHP http://www.3rockconsulting.com 本人ブログ http://blog.3rockconsulting.com/

 

 

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