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【薬価改定ニュース】市場拡大再算定品目を了承 アクトス、グリベック、ハーセプチンなど

公開日時 2010/01/29 04:00

厚生労働省は1月29日の中医協総会に、4月に実施する薬価改定での市場拡大再算定品目を提示、中医協は了承した。対象品目は、▽糖尿病治療薬「アクトス錠15」「同30」(武田薬品)▽慢性骨髄性白血病(CML)治療薬「グリベック錠100mg」(ノバルティス)▽イマチニブ抵抗性CML治療薬「タシグナカプセル200mg」(ノバルティス)▽イマチニブ抵抗性CML治療薬「スプリセル錠20mg」「同50mg」(ブリストル・マイヤーズ)▽乳がん治療薬「ハーセプチン注射用60」「同150」(中外製薬)―の5成分8品目。厚労省は改定薬価の案を2月1日の週にも製薬各社に内示、3月上旬に決定・告示する。


各品目の再算定による具体的な引き下げ率は、「現在も市場で取り引きされており、取引価格に影響が出る」(厚労省保険局の磯部総一郎薬剤管理官)ことを理由に、この日は明らかにしなかった。再算定による引き下げ率は市場規模の拡大率をベースに計算されるが、原価計算方式の算定品目は最大25%、類似薬効比較方式の算定品目は最大15%の引下げを受ける。ただ、大規模臨床試験などで「真の臨床的有用性が直接的に検証されていると認められた場合」には、引き下げ率を緩和する補正加算がつく。


◎グリベック類似薬のタシグナ、スプリセルも再算定の対象


今年4月には加重平均乖離率の範囲内にある特許期間中の新薬の薬価について、原則として改定前薬価の水準に戻す新ルール「新薬創出・適応外薬解消等促進加算」が試行導入される。新薬創出加算と市場拡大再算定の両方が適用対象となる医薬品には、市場拡大再算定のみが適用されることになるため、今回の5成分8品目に新薬創出加算の可能性はない。


5成分8品目をみると、原価計算方式の算定品目はグリベックとハーセプチンで、グリベックと薬理作用が類似との理由で再算定の対象となったタシグナとスプリセルも最大下げを受ける可能性がある。補正加算はグリベックとハーセプチンにそれぞれ5%加算することが認められたが、タシグナとスプリセルは「評価すべき具体的なデータがない」との理由で加算はつかなかった。タシグナとスプリセルは、09年に発売され、イマチニブ(製品名=グリベック)抵抗性の患者を効能効果とするセカンドラインの治療薬だが、再算定による引き下げ率はグリベックより拡大する見通しだ。


一方、類似薬効比較方式の算定品目はアクトスのみで、補正加算も5%ついた。冠動脈疾患などの既往がある2型糖尿病患者を対象とした大規模試験で、総死亡、非致死性心筋梗塞、脳卒中などの複合エンドポイントでの発症リスクを有意に低下させたことが評価された。

 
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