シェリング・プラウの鳥居会長 日本ベーリンガーの経営トップ就任へ
公開日時 2010/05/21 04:02
シェリング・プラウの役員を退任する鳥居正男会長が日本ベーリンガーインゲルハイムの社長職を含む経営トップに6月1日付けで就任することが明らかとなった。鳥居氏は1995年7月から14年半にわたりシェリング・プラウ社長を、また今年1月からは同社の会長を務めており、5月31日付けで退任することが決まっていた。
鳥居氏は、外資系製薬企業の経営マネジメントのキャリアが極めて長く、71年に入社した日本ロシュでは、89年に取締役医薬品本部長、92年には常務取締役を歴任。93年にはローヌ・プーランローラーに移籍し、代表取締役などを務めた。シェリング・プラウ時代は日本オルガノンとの統合を07年に行うなど、高い経営手腕が業界内でも評価されている。
鳥居氏を向かえる日本ベーリンガーインゲルハイムは、次期戦略品として経口直接トロンビン阻害剤ダビガトランやDPP-4阻害薬リナグリプチン、さらにはオンコロジー領域の新規経口血管新生阻害剤BIBF1120、EGF受容体チロシンキナーゼ阻害剤BIBW2992など非小細胞肺がん治療薬の上市を準備している。経験豊富な鳥居氏の就任により大きな飛躍が期待されるところだ。
(撮影:佐藤修司 MONTHLYミクス07年7月号より)