COPD治療薬 20年までに1000億円市場に 11年実績比で2.5倍以上 富士経済 【資料あり】

公開日時 2012/10/26 04:01
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富士経済はこのほど、国内の医療用医薬品のうち、整形外科領域や呼吸器領域など6薬効領域(計26品目)の市場調査を実施し、関節リウマチ治療薬や骨粗鬆症治療薬の両市場で売上規模が2015年までに2000億円を突破、COPD治療薬市場は20年までに1000億円を突破するとの分析レポートをまとめた。このうちCOPD市場は、11年売上が402億円のため、20年までに2.5倍以上の規模に成長する。喫煙率の高い団塊世代の高齢化や、行政が推進する国民健康づくり運動「健康日本21」の第2次取組みにCOPDの具体的な目標値が定められることなどが、急成長の背景要因となる。(資料はこちら

同社は今年6~8月に、整形外科(5品目)、呼吸器(5品目)、アレルギー疾患(2品目)、皮膚科(10品目)、小児科(3品目)、免疫抑制剤――の各薬効領域について調査し、分析結果を報告書「2012 医療用医薬品データブックNo.3」にまとめた。また、同社は1月~13年7月までの2年半に計32薬効領域の調査を予定している。

高齢者人口の増加に伴って患者が増加している関節リウマチ、骨粗鬆症などの治療薬の成長により、整形外科領域は12年に4000億円を突破、15年には5000億円に近づくと分析した。呼吸器領域では、新薬や適応拡大が積極的に行われている喘息やCOPD治療薬が市場全体をけん引するものの、鎮咳や去痰などの市場は横ばいか縮小し、加えて気管支喘息などに用いるシングレアやキプレスに16年頃にジェネリックの参入が予測されるとして、市場全体では20年に4000億円弱、11年比約28%増と分析した。

アレルギー疾患では、売上上位のアレグラやアレロックに12年~13年にジェネリック参入が予想され、シングレアやキプレスにも16年頃にジェネリック参入が見込まれるとして、市場は20年までほぼ横ばいで推移すると分析した。皮膚科領域では、生物学的製剤の乾癬などの適応拡大や、脱毛症治療薬プロペシアやそう痒症改善薬レミッチなどの経口皮膚疾患用薬の急成長で、20年に2000億円弱、11年比で約24%増と分析した。小児科領域では、急成長中のRSウイルス感染症治療薬シナジスなどで20年に売上440億円、11年比で57%増と分析。さらに、小児科領域では「治療に至っていない潜在患者が多くいる」として、疾患啓発などによっては市場拡大の余地が大きいとしている。今後も右肩上がりで推移すると分析した免疫抑制剤は、10年の改正臓器移植法の施行で脳死下の臓器提供件数が増加していることを背景に挙げた。

◎20年市場予測 抗リウマチ薬2370億円 骨粗鬆症用薬2694億円

次に、市場の急拡大が予想されたり、競争の激しい市場を見てみる。関節リウマチ治療薬は、高齢化のほか、レミケードをはじめとする比較的高薬価な生物学的製剤の処方増、そして同製剤と併用するメトトレキサート製剤の伸びにより、市場規模は15年に2122億円(11年比約28%増)、20年には2370億円(同約43%増)と分析した。

骨粗鬆症も高齢化によって患者が増えている疾患。加えて、ビタミンD3製剤、BIS製剤、SERM、PTHといった機序の異なる新薬上市や剤形追加が相次いでおり、骨粗鬆症治療薬市場は15年に2133億円(同約34%増)、20年に2694億円(同約69%増)と分析した。そして富士経済は、「開発品の中には現状の治療パターンを大きく変えるほどのインパクトを持つものもあり、今後発売される開発品がガイドラインに盛り込まれれば、既存薬を含めて処方される薬剤の動向は大きく変化すると考えられる」との考察も示し、市場動向が今後様変わりする可能性を示唆した。同社は本誌に、この開発品はカテプシンK阻害薬を想定しているとコメントした。

推定患者数が530万人(01年調査)といわれるCOPD。死亡原因でも世界4位(05年)、日本は9位(11年)といわれるが、今後、世界そして日本でも死亡原因の順位が上昇すると予想されている。今回の調査レポートで富士経済は、「(日本では)喫煙率は今後も低下すると予想されるものの、喫煙率の高い団塊世代の高齢化により潜在患者数は20年に810万人に増加すると予測する」との見通しを示した。さらに、行政による取組みや、参入企業による医師・生活者双方への疾患啓発も相まって、市場規模は15年に785億円(同約95%増)、20年には1139億円(同約183%増)になると分析した。

 

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