【MixOnline】パンくずリスト
【MixOnline】記事詳細

ミクス調査 透明性GL情報公開 多くは7~8月 14年度の個人原稿料等は二段階方式が主流

公開日時 2013/06/27 05:02

製薬企業から医師らへの資金提供内容を公開する日本製薬工業協会の「透明性ガイドライン」(GL)に基づく情報公開の時期が迫っている。そこでミクス編集部は製薬各社に対応方針について5月下旬から6月上旬にかけてアンケートを行い、50社から回答を得た。12年度分の研究開発費総額や寄付金の状況などの公開については29社が7月か8月を公開予定時期にしていることが明らかになった。予定時期を明記した31社に限ると9割に上る。

 
注目される医師個人ごとの講演謝金や原稿執筆料(13年度分)については14年度からの公開となったが、その公開方法については、具体的な回答があったのは20社で、そのうち17社が「閲覧申請した者のみに開示する」予定であることも分かった。その中で12社は、申請を受理した上で閲覧希望者にパスワードを渡し、ウェブ上で閲覧してもらう方法を予定している。
 
(この調査結果は、ミクスOnline有料会員向けに下段の「関連ファイル」からダウンロードできます)
 
この方法は、例えば、講師謝金なら、その会社が年間に支払った総額と支払先の所属施設と役職付氏名までをまず公開。個々人の金額の閲覧を希望する場合には一定の手続きをした上で開示する、いわゆる「二段階方式」といわれる方法。調査では、約6割の29社が公開方法は未定と回答しているが、12年11月に日本医学会の調査(製薬協加盟社のうち65社回答)には、39社が閲覧申請があれば開示すると回答しており、二段階方式が主流といえそうだ。
 
この中にあってバクスターは、閲覧申請なしで、誰もが自由に閲覧できるようにする予定だ。理由を聞いたところ「当社が携わる血友病領域では、過去に薬害エイズ問題の経験もあり、医療従事者や患者の皆様の透明性への意識が高く、多くの方が情報公開に前向き」であるためとのことだった。
 
さらに調査では、医師個人の原稿執筆料等の開示情報の複写の可否も尋ねた。33社、66%が未定だが、可否の回答のあった17社中、16社が「不可」。個人情報保護、不適切利用防止が主な理由だった。
 
医師個人ごとの講演謝金や原稿執筆料の公開を巡っては、医学界から特定の企業と医師の経済的つながりが注目され、誤解を招くといった懸念も表出したこともあり、各社に慎重な姿勢がうかがえた。公開時期・方法については、現時点での予定としており、各社では並行して検討が続けられている状況である。
 
この調査結果をまとめた記事は、「MONTHLYミクス」7月号(7月1日発売)に掲載します。
 
ミクスOnline有料会員には以下の資料も用意しました(この資料は雑誌には掲載されません)。
・各社ごとの情報公開対応に関する調査結果の全容(Excel)
・各社ごとの情報公開対応に関する調査結果のポイント(PowerPoint)
以下の「関連ファイル」からダウンロードできます。
 
プリントCSS用

 

【MixOnline】コンテンツ注意書き
【MixOnline】関連ファイル
【MixOnline】キーワードバナー
【MixOnline】記事評価

この記事はいかがでしたか?

読者レビュー(4)

1 2 3 4 5
悪い   良い
プリント用ロゴ
【MixOnline】誘導記事

一緒に読みたい関連トピックス

記事はありません。
ボタン追加
バナー

広告

バナー(バーター枠)

広告

【MixOnline】アクセスランキングバナー
【MixOnline】ダウンロードランキングバナー
記事評価ランキングバナー