がん患者意識調査 治療費が心配4割、後発品「知っている」は6割強にとどまる
公開日時 2013/07/11 05:00
沢井製薬はこのほど、がん患者(過去の受診・治療経験者含む)を対象とした意識調査を実施し、がん治療の心配事として4割の人が「治療費」を挙げたにもかかわらず、がんの治療薬に後発医薬品があることを知っている人は6割強にとどまるとの結果をまとめた。同社は患者や一般生活者に広く啓発活動していくほか、医療関係者に対しても患者の心配事に経済面を挙げている人が少なくないことを情報提供していく方針だ。
調査対象は、現在がんで受診・治療中か、過去にがんで受診・治療歴のある人。サンプル数は計516人。方法はインターネット調査。調査期間は5月17日~20日。
がんで受診・治療を進めていく中での心配事を複数回答可で聞いたところ、トップは63.0%の人が挙げた「再発・転移」だった。これに次ぐ心配事は、「治療費(経済的負担)」41.1%、「家族」35.7%、「死」30.4%――となった。次に、「がんの治療薬にジェネリック医薬品があることをご存知ですか」と聞いたところ、64.1%の人が知っていて、残りの人は「知らない」もしくは「ジェネリック医薬品自体を知らない」との結果だった。
ジェネリックを知っていると答えた331人に、実際にがん治療で後発品を使ったことがあるかどうかを聞いたところ、「使用している・していた」が27.5%、「使用していたが、途中で他の薬に替わった」が2.7%となり、計30.2%が使用経験者だった。なお、「わからない」は11.5%、「使用したことはない」は58.3%だった。