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診療開始 ドラッグストアクリニック

公開日時 2013/07/19 05:00

予約もいらず、面倒な事務手続きもなしに、手軽にインフルエンザの予防接種ができる場所として米国の市民生活に浸透して来た大型量販店併設のクリニックが、ついに診療を開始。文字通りのクリニック(診療所)へと進化を遂げている。


注目をあつめているのは、この春から高血圧、糖尿病などの慢性疾患の診断、治療、ケアマネジメントを開始した、米国内最大手ドラッグストア・チェーンのひとつウォルグリーン(Walgreen’s)の”Take Care Clinic”だ。


http://takecarehealth.com/


Walgreen’sのクリニックには、同じく店舗併設のクリニックで知られる大手ドラッグストアのCVSの”Minutes”(ミニッツ)クリニック http://www.minuteclinic.com/locations/、あるいは若者に人気の大型量販店ターゲットの”Target”クリニック http://www.target.com/pharmacy/clinic-home などと同様に、専属のナース・プラクティショナー(Nurse Practitioner)あるいは医師アシスタント(Physician Assistant)が常駐しているが、医師はいない。


このようなクリニックへの「慢性疾患を持つ患者たちが、安くて手軽な治療を求めるあまり、きちんとした診断や治療をうけなくなるのではないか?」などの懸念や批判は、医師不在という形態に対するものである。


「事実は逆です」とこうした批判や懸念を否定するのは、Walgreen’sの”Take Care Clinic”のメディカル・ディレクターのロンドン医師(Alan London, MD)だ。「これらのクリニックがあることで、むしろ必要で適切な医療を受ける患者さんが増えるはずだ」トロンドン医師は言う。「弊社クリニックのスタッフは皆プロです。患者さんを医師から遠ざけるどころか、それまでかかりつけ医のいなかった患者さんには、医師に紹介して、定期的に通院するよう指導していますから」と。


一般にはアメリカでも,まだ、ナース/プラクティショナーの権限拡大には反対を表明する医師が少なくない。だが、米国ファミリー・フィジシャン学会(The American Academy of Family Physician)会長のケイン医師(Jeff Cain, MD)はこのようなトレンドをむしろ歓迎していると語っている。


ケイン医師は「医師だけでなく、あらゆる医療専門職スタッフが患者のケアに携わるようになれば、患者が適切な医療を受けられる可能性は確実に大きくなる」と予測する。ただし、それには条件がある、とケイン医師は語る。「患者が適切な医療を受けられるかどうかは、患者に関わる、すべての医療専門職が、同じ一つのチームとしての意識を共有できるかどうか」だと。
 


 

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