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アドヒアランス向上でメディケアのコスト削減 PhRMAなど調査

公開日時 2013/07/24 05:00

米国研究製薬工業協会(PhRMA)や大学研究者らによる調査研究で、服薬アドヒアランスが不良だと公的米高齢者保険メディケアにおける薬剤給付プログラム・パートDの薬剤費を増高させることが分かった。


PhRMAが7月8日、同調査報告が医療政策専門誌「Health Affairs」に掲載されたことを発表した。研究者らは、メディケア・パートDの加入者で、糖尿病、心不全、慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者を対象にデータを分析した。


その結果、注目すべき知見として、服薬アドヒアランスの不良により追加治療や入院治療を必要とする結果を生み、メディケア・パートAやパートDプログラムに余分なコストをかけることになり、もし、これらコストがなければ、加入者1人につき1か月あたり49ドルから840ドル節減できることが分かった。


メディケア・パートDの導入を決めた2003年の「メディケア処方せん薬・改善・近代化法」(The Medicare Prescription Drug, Improvement, and Modernization Act)では、複数の薬剤を服用し、かつ年薬剤費が高く、複数の慢性疾患を持ったメディケア加入者で一定の基準に該当する者については、「薬物療法マネジメント」(MTM)サービスを提供することが求められた。MTMは、薬剤師など医療関係資格者が患者の薬物レジメンを見直し、薬剤使用の改善策を講ずることによりアウトカムの最適化を図るプログラムである。


しかし、研究者らは、現行基準では、MTMサービスを受ける加入者が少ないと指摘、高い薬剤費の患者は不良な服薬アドヒアランスに関与しているが、これら患者は基準から除外されているために、これら患者をMTMサービスの対象とすれば無駄な薬剤費が回避できると主張している。


同研究者らは、そのうえで、服薬アドヒアランスを改善することが、ヘルスケア政策での望ましいエンドポイントに到達するためには貴重な機会の一つになる指摘している。


同調査は、PhRMAのPamera Roberto専務理事、メリーランド大学薬学部Pater Lamy Center on Drug Therapy and AgingのBruce Stewartセンター長(Department of Pharmaceutical Health Services Research教授)、全米チェーンドラッグストア協会(NACDS)のLaura M Miller上級経済学者を含む4名が担当した。


 

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