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ノボ 特許切れを恐れず、糖尿病薬リーダーの地位確保に自信

公開日時 2013/12/20 03:50

ノボノルディスクは、主力品のNovoRapid 速効型インスリンやNovoMixプリミクストインスリンの米国における物質特許が各々2014年に満了、また、製剤特許が各々2017年に満了となるが、インスリンの剤型変更や新規GLP-1製剤、また新規配合剤の発売などにより難局を乗り切る自信を示している。


同社は、今年2月にTresiba(インスリンデグルデク)について米食品医薬品局(FDA)から審査完了通知(Complete Response Letter)を受領、当初予定していた承認の思惑が外れた。その後、10月にFDAから求められた心血管イベントについてのアウトカムを検証するためのDEVOTE試験を開始した。この試験では、TresibaとサノフィのLantus(インスリングラルギン)を比較して心血管イベントの発症率を観察する。
ノボノルディスクは、同試験結果が明らかになるのには4年から6年かかるが、中間報告のデータは2-3年で入手でき、その時点で再申請できると見ている。


同社は、最終的には糖尿病患者の疾患に進行度に対して同社が提供できる製品カスケードを以下のように想定している。ジェネリックのメトホルミンから、Victoza(リラグルチド)、Tresiba(インスリンデグルデク)、IDegLira(リラグルチド+デグルデク)、そして、速攻型インスリンアスパルトもしくはRyzoderg(インスリンデグルデク+インスリンアスパルト)という流れである。


このため、米国で後期ステージにある少なくとも3製品(Tresiba、IDegLira、Ryzoderg)の運命は、インスリンデグルデクの心血管試験の良好な結果次第という面もある。ベストのシナリオでは、Tresibaの再申請は2015年か2016年である。


TresibaとRyzodergは欧州および日本ではすでに承認されている。しかし、ドイツでは費用対効果の観点からデータが不十分を理由に保険償還対象薬剤として推奨されず、発売されていない。


だが、同社は、別のインスリンデグルデク配合剤であるIDegLiraについては、EUではすでに承認申請し、2014年承認取得の見込みである。また、GLP-1アナログのsemaglutideおよび1型糖尿病薬LATIN T1Dなどの最初のフェーズIII試験データが、今後1-2年内に発表されることに期待感を示している。


週1回投与・皮下注のsemaglutideは、ブリストルマイヤーズスクイブ/アストラゼネカのByderion(エキセナチド徐放性製剤)に対抗できる薬剤として期待されている。


以上のようなR&Dパイプラインが背景にあるため、ノボノルディスクはNovoRapid 速効型インスリンやNovoMixプリミクストインスリンの米国での特許切れも懸念していない模様である。


 

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