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16年GE市場予測 12年比4割増の7779億円に 降圧剤GEで1000億円超 富士経済

公開日時 2014/04/01 03:51

富士経済は3月28日、2016年の日本の後発品(GE)市場が7779億円になり、12年実績に比べて4割増になるとの予測を発表した。GEの伸長によって長期収載品が市場を失い、長期収載品市場は12年実績より2.5%縮小する。GE市場で大きな成長が見込まれるのは降圧剤、脂質異常症用薬、抗がん剤の各市場。また、バイオシミラーも注目市場と分析し、16年のバイオシミラー市場は264億円、12年実績比で5.9倍に膨らむと予測している。

富士経済の市場予測は、同社専門調査員が業界関連企業や団体にヒアリング調査してまとめたもの。調査期間は13年11月~14年1月。

同社のまとめでは、16年の医療用医薬品市場は全体で8兆8375億円(12年実績比9.5%増)となる。内訳はGEが7779億円(41.1%増)、長期収載品が2兆2795億円(2.5%減)、市場全体に占める構成割合はGEが8.8%(2ポイント増)、長期収載品が25.8%(3.2ポイント減)となる。

このGE市場拡大の背景には、国による新たなGE数量シェア目標の設定(18年3月までにGE数量シェア60%)や、今年4月の診療報酬・調剤報酬改定でのGE使用促進施策(後発品調剤体制加算の算定要件厳格化、DPC病院の評価に当該病院の入院医療でのGE数量を加味、など)がある。また、大型先発品の特許切れ・GE参入が相次ぐことも大きな要因と分析している。

■市場占有率 降圧剤GEは10%、脂質異常症GEは15.6%

薬効領域別にGE市場を見てみる。降圧剤市場では「15年頃にブロプレス、プレミネントにGE発売が予想される」として、16年のGE市場は1050億円と1000億円の大台を超えると分析した。12年実績は580億円のため、16年までに市場は500億円近く拡大する。同社によると、降圧剤市場に占めるGEの割合は10.0%という。

脂質異常症用薬市場では、11年末にGEが参入したリピトールに加え、13年にリバロのGEが発売されていることを引き合いにしつつ、16年に625億円の規模になるとしている。12年実績は360億円のため、250億円超市場が拡大する。脂質異常症用薬市場に占めるGEの割合は15.6%。

抗がん剤市場は、GE市場の5割を占めているパクリタキセル、カルボプラチン、ビカルタミドの3成分に加え、12年にGEが登場したアリミデックス、13年のグリベックもあることから、「市場は順調に拡大を続ける」と分析、16年にGE市場は753億円になると予測している。12年実績は432億円のため、300億円以上の市場拡大となる。抗がん剤市場に占めるGEの割合は7.4%。

そのほかの薬効領域の16年のGE市場をみると、統合失調症治療薬市場は86億円(同市場占めるGEの割合4.4%、12年実績36億円)、うつなどその他精神神経疾患治療薬市場は155億円(同3.9%、61億円)、抗アレルギー薬市場は275億円(14.2%、124億円)、骨粗鬆症治療薬市場は143億円(6.2%、73億円)――と予測している。

■バイオシミラー市場 16年に264億円

今回のまとめでは16年までにバイオシミラー市場が大きく拡大することも予測している。12年実績は45億円だが、16年には264億円に5.9倍になるとしている。バイオシミラーは調査時点で、ヒト成長モルモン剤、腎性貧血治療薬、G-CSF製剤の計3品目。そして14年2月に抗がん剤リュープリンのバイオシミラーが登場し、同社は15年に抗リウマチ薬レミケードのバイオシミラーの投入が想定されるとして、同市場が活性化するとみている。

以下の関連ファイルに、市場予測の図表を掲載しました(ダウンロード無料)。

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