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米FDA GLP-1作動薬Tanzeumを承認

公開日時 2014/04/17 03:50

米食品医薬品局(FDA)は4月16日、英グラクソスミスクライン(GSK)社の2型糖尿病治療薬Tanzeum(albiglutide)を承認した。Tanzeumは、GLP-1受容体作動薬で、適応は、成人における2型糖尿病の運動および食事療法との併用。米国では2型糖尿病は約2400万人が罹患しているといわれ、診断される糖尿病全体の90%以上を占める。


FDA医薬品評価研究センター(CDER)のCurtis Rosenbraugh医薬品評価第2部長は、Tanzeumが数百万人の米国の糖尿病患者の新規治療オプションになると指摘したうえで、「糖尿病の総合的管理における血糖管理を目的に単剤あるいは既存の治療法との併用で使用できる」と同剤の特徴を説明した。


同剤の安全性・有効性は、2型糖尿病患者2000例以上を対象とした8本の臨床試験で検証された。単剤での服用、ならびにメトホルミン、グリメピリド、ピオグリタゾン、インスリンとの併用で臨床試験が実施された。同臨床試験に参加した患者では、HbA1cレベルの改善を示した。


Tanzeumのラベルにおける枠組み警告には、同剤がヒトにおける甲状腺髄様がん(MTC)を含む甲状腺がん(甲状腺C細胞がん)を引き起こすかは不明だが、齧歯類の動物試験において数種類のGLP-1受容体作動薬で甲状腺がんの発現が観察されたことが記述されている。


従って、MTCあるいは多発性内分泌腫瘍症候群2型の患者あるいは家族歴がある場合には同剤の使用を禁止している。同剤の主な副作用は、下痢、悪心、注射部位反応など。FDAは同剤に対して、REMS(リスク評価・緩和計画)策定を義務付けた。


また、FDAはGSKに対して、以下の3件の市販後調査の実施を求めた。
*小児における用量、有効性、安全性の試験
*MTCとTanzeumの因果関係の有無について、少なくともMTCの症例を15年間観察
*心血管疾患リスクの高い患者においてTanzeumによる心血管疾患リスクの評価を目的とした心血管アウトカム試験(CVOT)


同剤の製造は、英GSK米法人のグラクソスミスクラインL.L.C(デラウェア州ウィルミントン)である。 


 

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