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東大先端研 富士通 興和 IT創薬でがんの新薬候補の創出に成功 国内初

公開日時 2014/08/08 03:50

東京大学先端科学技術研究センター(以下、東大先端研)、富士通、興和は8月7日、スーパーコンピューターを用いて仮想的に設計・評価するIT創薬技術により、がんの原因となるタンパク質(=標的タンパク質)の働きを抑える新規活性化合物の創出に成功したと発表した。国内初となる。前臨床試験に向け、今回見出した新規活性化合物の基本構造をもとに、安全性と有効性がより高い構造式づくりに3者で取り組む。

3者は2011年から共同研究を開始した。東大先端研が研究している「疾患を引き起こす原因と考えられるタンパク質の情報」をもとに、IT創薬技術を開発した富士通が医薬品の候補となる低分子化合物を設計し、興和が低分子化合物の合成と実験による阻害活性測定を行うという役割を担った。

今回、スーパーコンピューター上で設計した多様な化合物構造の中から、標的タンパク質との相互作用により安定な複合体を形成すると考えられる22の化合物構造を選択し、このうち8つの化合物構造を合成。実験による阻害活性測定を行った結果、このうちひとつの低分子化合物が目標とする阻害活性を示し、新規活性化合物の創出に成功した。

新規活性化合物は、従来の低分子創薬技術では数%程度の確率で創出されるが、今回のIT創薬技術では12.5%(=8分の1)の高い確率で創出されたことになる。IT創薬では、合成する際に問題が起こったときにひとつ前の段階に戻ることができるなど、合理的な設計を行えることも特徴といわれる。

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